第1話 我ら、影鴉

文字数 1,627文字

ドルン「見つけたぜぇ!」

エンド「…しまったな」

サクラ「逃げましょう!早く!」

ドルン「逃がすか!」

セナ「逃がさないわよ…」

サクラ「霧…?」

エンド「振り向くな!」

ドルン「『(イバラ)』、捕らえろ!」

エンド「しまった…」

ドルン「セイ、そっちは」

セイ「見失った…どこに?」

突然、荊が切れる。

ドルン「なんだと!?」

サクラ「私だって戦えるんですよ!」

エンド「サクラ、後ろ!」

サクラ「えっ─」

デーブン「ハハハッ!待たせたなぁ!」

エンド「くっそ…」

ドルン「『荊』!」

エンド「うっわ!?」

セイ「残念だったわね」

エンド「な…っ!?」

デーブン「相手が悪かったなぁ?」

ちくしょう…油断した…

ドルン「これで2人。楽勝だな」

刃が振り下ろされる…

エンド「…ごめん、兄さん…」

目を閉じる。

…あれ?

目の前には深々と突き刺さる剣。

少し目線を上げると…ファイナルが居た。

ファイナル「そこまでだ」

ドルン「貴様っ…!」

キルア「3人…丁度私たちと同じ人数…」

レグルス「エンド様とサクラさんの救出を優先に。」

キルア「分かりました。行きましょう」

デーブン「ほう?勝てると思ってんのか?」

ファイナル「思ってるから言ってるんだ」

デーブン「ハハハッ!!おもしれぇ、やってみろぉ!」

レグルス「彼は私にお任せください」

ファイナル「死ぬな」

レグルス「御意」

キルア「私は彼女を」

ファイナル「任せますよ」

ドルン「じゃあなんだ?俺はお前とか?」

ファイナル「文句でも?」

ドルン「いいや?楽しめそうだからな」

ファイナル「そうか。じゃ、行くぞ」

踏み込んで背後へ。

ドルン「読めてるんだよ!─なあっ!?」

短剣を振り払った背後には居ない。

ファイナル「残念」

ドルン「だがな!」

背後から迫る荊。

ドルン「貫け!」

ファイナル「っ…!」

右肩を貫く。

ファイナル「…流石に油断しすぎたな」

ドルン「はあっ!」

ファイナル「ふっ!」

蹴り上げる。

ドルン「ぐ!?」

それはドルンの顔を的確に捉えた。

ドルン「ちいっ…覚えてろ!」

ファイナル「…あっさり撃退しちまった」

デーブン「てめぇ…やるな」

セナ「ダメね…退きましょう」

レグルス「エンド様。聞こえますか」

エンド「あ…ああ、ごめん…体が動かなくてさ…」

サクラ「ごめんなさい…私、ドジ踏んじゃいました…」

ファイナル「お前達は何も悪くない。どうだレグルス?二人共転移できそうか?」

レグルス「大丈夫です。行けますよ」

ファイナル「俺達も1度戻るぞ」

レグルス「了解。」


妖夢「おかえり。どうだった?」

顔をを横に振る。

妖夢「…そう。」

エンド「ふっ…!あ!いって!」

ファイナル「アホかお前…無理に動くな」

エンド「い、いやあ…いつも兄さんに迷惑かけてばっかだからさ…今日くらい自分で歩こうとしたんだけど…ああっ…ダメだね、これ」

ファイナル「仕方ねぇ…ほら、行くぞ」

肩を貸す

エンド「ごめんよ…」

妖夢「…サクラさんは?」

サクラ「ここにいまーす…」

全身に包帯を巻いている。

サクラ「派手にやられちゃいました…えへ」

レグルス「…よく生きてましたね」

サクラ「そうですか?振り向こうとしたらもう意識飛んでたんで…よく分からなかったんですよね」

キルア「影鴉…もしかしたら影以上に危険な存在になるかもですね」

レグルス「私は何があろうと使命を全うする所存にございます」

キルア「レグルス…あなたの忠義はとても堅いのですね」

レグルス「…昔からこういう性格でしたので。」

キルア「…どうか、命だけは大切に。お願いします…」

レグルス「ええ。勿論ですよ」


その頃、ドルン、デーブン、セイの3人

ドルン「ちっ…思った以上にやるな…あいつ」

デーブン「ハッ!無様に負けたなぁ!」

セイ「人の事言えないでしょうに…」

リバ「戻ったか」

ドルン「ああ、戻ったぜ」

リバ「…よくやった」

セイ「…?私たちは何もしておりませんが…?」

リバ「いや、気にしなくても良い。また後でな」

ドルン「…なんだったんだ?」

デーブン「さあな」

セイ「とにかく、次のことを考えましょう」

to be continued
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