第9話 完結
文字数 442文字
……ハズだった。
降りしきる豪雨の中、微かに目覚めると、辺りは誰も居なかった。全身に苦痛を感じたが、それもちょっとしたやけど程度。とても必殺光線をいくつも喰らったような、死ぬほどの激痛では無かった。ボンジェスリ星人だったはずが、人間の姿に戻っている。一体どういうことなのだろう。
改めて周りを見廻すと、焼けただれた地面と放射能を含んだ大量の雨で、そこがどこだかすぐに分かり、同時に自分が今まで夢を見ていたことに気が付いた。
ここはモロキオ島。ニセの情報でまんまとおびき寄せられた、あの島だ。
試しに俺が十年間潜 んでいたはずの穴を探してみるが、やっぱりどこにも見当たらない。
つまり、ICBMの核攻撃を喰らった直後ということだった。
前回はここで人類に対して怒り、そして絶望して地下に籠った。
だが、今の俺はそこはかとなく清々しい気持ちでいっぱいだった。
「怪獣退治は誰にも譲らんぞ!!」
雄たけびを上げた俺は、日本へ向けて意気揚々と飛び立った。
もう一度、
あの笑顔に会うために……。
降りしきる豪雨の中、微かに目覚めると、辺りは誰も居なかった。全身に苦痛を感じたが、それもちょっとしたやけど程度。とても必殺光線をいくつも喰らったような、死ぬほどの激痛では無かった。ボンジェスリ星人だったはずが、人間の姿に戻っている。一体どういうことなのだろう。
改めて周りを見廻すと、焼けただれた地面と放射能を含んだ大量の雨で、そこがどこだかすぐに分かり、同時に自分が今まで夢を見ていたことに気が付いた。
ここはモロキオ島。ニセの情報でまんまとおびき寄せられた、あの島だ。
試しに俺が十年間
つまり、ICBMの核攻撃を喰らった直後ということだった。
前回はここで人類に対して怒り、そして絶望して地下に籠った。
だが、今の俺はそこはかとなく清々しい気持ちでいっぱいだった。
「怪獣退治は誰にも譲らんぞ!!」
雄たけびを上げた俺は、日本へ向けて意気揚々と飛び立った。
もう一度、
あの笑顔に会うために……。