第14話 再会のよろこび

文字数 711文字

「そうだ。神殿でずっと眠っていたから、起こしに来たんだ。いっしょに天へ帰ろう」
「そうだね。ここにいても寝ているだけだから、君と天へと行こうか」

 そう言うと、青い石の精は、ルルとカミュに目を向けました。

「そちらのお嬢さんと少年は?」
「君の青い石を探すのを手伝ってくれた、ルルとカミュだ」

 紹介されて、ルルとカミュは、頬を赤くして少し照れました。

「青い石の精よ、ふしぎな石の精とあえて良かったわね」

「ありがとう、ルル、カミュ。おかげで、ふしぎな石の精と天へ帰れるよ」
「青い石の精とふしぎな石の精は、むかし、ここを守っていたんだよね」

 カミュが質問すると、青い石の精は「うん」とうなずきました。

「そうだよ。ずっとながいこと守っていた。けれど、今はその必要もないから眠っていた」

「そうなんだ」

「ながいこと眠っていたから、また起きられるとは思っていなかった。けれど、ふしぎな石の精がおこしてくれた」

 するとふしぎな石の精が青い石の精の手をとりました。

「オレは青い石の精を迎えに来たんだ。天でほかの仲間も待っているよ」
「そうだね。またみんなとあえるのは楽しみだよ」

 ふしぎな石の精と、青い石の精には、むかしこの地をまもっていた仲間がいるようです。

 ルルは少しふしぎに思いましたが、仲間のもとへかえっていくふしぎな石の精と青い石の精を、見送ることにしました。

「これからは天にかえって君たちを見守っているよ」

 青い石の精と、ふしぎな石の精は、優しい顔でルルとカミュに笑いかけました。

「ルル、カミュ、ふしぎな石の精を連れてきてくれて、ありがとう」
「青い石を探すのを手伝ってくれて、ありがとう」

 二人の精霊は、ルルとカミュにお礼をいいました。
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