聖夫婦の肖像

[歴史]

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 「あの物語」の30年前、イスラエルで何があったか――



【あらすじ】
イスラエルがローマ帝国と暴君ヘロデ大王に支配されていた時代。
エルサレム神殿に仕える行儀見習いの少女、マリアはある日神殿の改装にやってきた少年大工、ヨセフと出会った。識字率の高いイスラエルにおいてなぜか字が読めない、どうやらわけありのように思える彼だったが、まっすぐな彼に好感を持ったマリアは大人たちの目を隠れて彼に読み書きを教える。ヨセフも、優しく陽気な彼女に懐き、やがて幼い二人は惹かれあっていく。

のちにイエス・キリストの地上の両親となった聖母マリアと、その夫ヨセフ。イスラエルの誇り、宗教者の維持、ローマの権力、王家の虚飾……それらが混ざり合いしのぎを削り合う暗雲の時代のイスラエルで、ただ神に祝福されているかのごとく小さく、純朴に輝いた少年少女、のちの「聖夫婦」の肖像。

登場人物

登場人物が未設定です

ファンレター

ここから先の物語も読みたくなりました。夢中になるほど面白かったです。

人の業をまざまざと見せられたように感じます。 ヨアザルの歪んだ愛情、ヘロデ王の妄執。この二人の生き様は特に凄まじいと思いました。彼らは彼らで苦しんでいて、彼らのしたことを決してぼくは許すことはできませんが、しかし、彼らの行いはこの物語を読めば読むほど哀れにも思ってしまいました。 そして、彼らに巻き込まれた人々の苦しみに対しては、ある種のやるせなさまで思い起こされます。 パンテラの言葉ではありませんが、彼らの誰もが被害者なのだと思えばこそ、この世は絶望でしかないのかもしれません。 中で ... 続きを見る

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小説情報

聖夫婦の肖像

hinokiitosugi

執筆状況
完結
エピソード
24話
種類
一般小説
ジャンル
歴史
タグ
聖書ラノベ新人賞, 歴史, 宗教
総文字数
160,669文字
公開日
2017年09月03日 23:47
最終更新日
2022年09月24日 02:27
ファンレター数
1