いくつになっても〜「洞窟の奥はお子様ランチ」(日常?)

文字数 406文字

ケイビングスーツと装備を確かめる。
油断は禁物。
自然はいつ顔色を変えるかわからない。

「田所たちがいないと変な感じだな。」

「だな。4人揃わなきゃ潜らない決まりだ。」

一人でも欠けたら中止。
なのに私は重松と洞窟に潜る。
他の二人が来れなくなり中止か悩んだが、何度も潜ってる場所なので潜る事になった。

「じゃ、行くか。」

重松がザイルを肩にかけ、口を開けた穴に入っていく。
私はそれに続いた。

ケイビング。

要は洞窟探検だ。
男の人っていくつになっても冒険好きよね、と妻に言われた。
ああ、そうだよ。
悪いか?
男はいくつになっても冒険に憧れるのさ。

「……わっ!」

洞窟の最深部の空洞に着くと、突然パンッとクラッカーが鳴る。

「ハッピーバースデー!」

「田所?!和田?!」

後から入ってきた重松はゲラゲラ笑い、バースデーソングを歌う和田がお弁当箱持ってきて、田所は爪楊枝の旗を私に渡す。

弁当の中はお子様ランチ。

私はその旗を可愛らしい弁当に突き立てた。
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