ワタシの家族 ⑤

文字数 1,536文字

ワタシと妹は人の顔色を伺うようなところがある。
怒ってるんじゃないだろうか?と気にするのだ。
原因は母だ。
とにかく機嫌が悪いと、ほんのちょっとしたことでブチギレて手を出す。
ワタシと妹は自室を片付けられなかった。
今思えば、片付けられるわけがない。
母は怒鳴り散らしはするが、教えない。
そもそもワタシら子供のことには無頓着なのだ。
とにかく部屋は足の踏み場もないほど散らかっており、ワタシも妹も積極的に部屋には入らなかった。
寝る部屋は別にあったから困らなかった。
ワタシが学校へ行きたがらないことが、母にとってのストレスだったのかもしれない。
急に部屋が汚い事にキレ始め、ワタシをめちゃくちゃに殴ったあと、髪の毛を掴んで部屋まで連れていった。
それから片付けるまで出てくるな!!と、吐き捨て仕事へ行った。
別の日は、学校へ行きたくないとぐずると、また怒り狂い、めちゃくちゃに殴られた後、ここから出るな。と部屋の隅っこに線を引かれ、そこに正座させられた。
ちなみに我が家はカチカチのフローリングだ。
ワタシは当時担任教師からいじめを受けていた。
ワタシ以外にももう一人、男子生徒がいじめを受けていたと思う。
ワタシとその男子生徒を、ことあるごとに殴るのだ。
「先生来たよ」
と言ったことが逆鱗に触れてクラス全員の前で倒れるほどの平手打ちをくらい、半日廊下に立たされたこともあった。
ちなみに男子生徒は給食で食べきれなかったパンを机に入れていたのが見つかり、カビたパンを食べさせられたりしていた。
あれを虐待やいじめと言わずなんと言うのか。
教育ってなんなんだろう。
もしかすると、ああ言う輩は見抜くのかも知れない。
家族がうるさくない子供を。
事実、両親に言っても、両親は「もっと殴っていいくらいだ」と、担任をベタ褒めしていた。
正直、小4の内気で大人しく引っ込み思案な子供のどこをどう切り取ったら、もっと殴っていいと思えるのかワタシにはわからない。
しかし当時の両親に言わせれば、ワタシのことを考えて殴ったり、みんなの前でどなったりするんだそうだ。
今ならキティガイかよ。。。とドン引きするが当時のワタシは、親の言うことが全てだし、親や先生が正しいと思っていた。
ワタシが何もかも悪いと思っていた。
休みたいといえば母の逆鱗に触れ、しかし運良く休むことができると、担任は母が仕事へ行った時間を見計らい「なぜ休む!」と怒鳴りながら電話してくる。それから自分の時間が許す限りネチネチと電話口で文句を言うのだ。
この電話は夜、両親がいる時間にかかってくることもあった。
で、担任はワタシを心配するふりをして、どれだけ出来の悪い生徒かを電話で延々と両親に話す。
ワタシはとにかく宿題ができない子だった。
今ならワタシはこれも親のせいだと思える。
なんせウチの親は宿題を見てくれるようなこともなかったし、翌日の授業に何が必要かや、学校でどんな行事があるのかなど、なにも関心がなかった。
それはワタシが小学校へ上がってからずっとだ。
あれがない。これもない。そればっかりだった。
仕事なのはわかっていたが授業参観は当然のこと、運動会だって6年間一回も来なかった。
話は戻るが、ねちっこい担任からの電話が終わったあと、宿題が出来ていないことを知った両親にワタシは死ぬほど怒鳴られ、時には殴られた。
地獄だ。
当時のワタシには良く頑張ったね。と言ってあげたい。
本当に、心からそう思う。
頭が悪いのは今も一緒だが、当時のワタシは割とすぐ切り替えられたように思う。
切り替えができなきゃ病む。
別の問題はあったし、今も基本的に色々おかしいが、精神を病まずに済んだのはそのおかげだし、他責にできる部分は他責にすることで自分の負担を逃すことができた。
でも妹はそうはいかなかった。
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