第51話 試験の終幕

文字数 1,860文字

第51話 試験の終幕

ユリウス(この迷宮…何故私達を転移魔法で分散させない?)
ユリウス(その方が、戦力を割けるはず…そうか…他の学園の3年生がこちらに向かって居るのか…それなら合流される事なく時間が稼げる。)
ユリウス(だが…瞬間魔法を妨害出来る結界術である事が前提条件)
ユリウス(私が瞬間魔法を扱える事は、割れているだが…それが割れているのならこの戦略は、使えないのなら選択しないはずだ。)

ユリウス『アゼール…ランザリオ』
アゼール『ユリウスさん』
ユリウス『!』
アゼール『シェルピー様が、瞬間魔法をと仰られています。』
ユリウス『まさか…解析魔法でこの結界の細かい効果を読めたと言うのか…』
アゼール(あの短時間で)

アゼール(応用術ならこの子…)
アゼール(私達より才がある)
アゼール『ごめんなさいね。本当ならここで私の特性を披露したいんだけど…私特性が無いのよ』
ユリウス(出たな…アゼールの特性…)
ユリウス(デマ「虚偽」が…)
ユリウス(言った事が、嘘である時にその通りになる特性…アゼールは、一時的に本当に特性が無くなっている)
ユリウス(彼女は…特性を持っている事を知らない)

ユリウス『本当なら教えたい…だがそれならもし彼女が、ジュベールさんらに魔力を持たないと言った場合…ジュベールさんは確かに魔力を持っている為彼女の特性によって一時的に持たないことになりかねない…』
ユリウス(俺とランザリオは、彼女に特性が宿っている事に気付いている)
ユリウス(彼女は、生まれてから今まで自身の特性によって力に気付く事なく生きて来た。自身の特性が彼女に気付かないと言う繰り返しを与えている。)

ユリウス(確かに楽だ…それなら簡単に合格出来てしまう…だが…彼女の特性は恐ろしく強力だ。彼女が忘れていたと言った瞬間に、本当に親友だった者の名を忘れたんだ。一時的ではあるがあれは恐怖した。)
ユリウス(私は怖いのだ。もし死して無いと言ったらどうなるのか…)
ユリウス(死んでは…一時的では済まないからな…)
ユリウス(彼女の特性は…七大特有魔法の資質がある)
ユリウス(彼女の特性の面白い所は、無いには反応するがそれ以外には反応しない所か…)


ユリウス『分かったやってみよう…』
ユリウス『アゼール…あれを…』
アゼール『はい分かりましたわ』

ジュベール(守りは固めた。この結界術に、妨害効果が付与されていない事が割れない限りここにはこれ無い…)
ジュベール(これは私の掛けだ…彼は瞬間魔法が扱えるそれを私に知られた上で私はあえて結界術の応用である分断魔法を、施した。)
ジュベール(恐らく解析魔法で見破られた様だ。天才は何処までも天才だと…)
シュゥン
ユリウス『ソリッドスラッシュ』
ジュベール『その上の闇と風の耐性だ。』

ザバァ
ジュベール『授与魔法で一時的に、闇を渡していたか…闇と風の属性融合…』
ジュベール(アゼール様の属性か…)
ジュベール(一度破られれば、瞬時に破られた属性耐性を戻す事は困難…)
ジュベール(しかも二つの属性耐性を破られるか…)
ジュベール『この勝負…私の負けのようだ。』

辺りを包み込む迷宮が、消える
どうやら勝負に勝ったらしい
ジュベール『パメラ様の、魔力の質と瞬時に解析魔法を習得したシェルピー様の応用術へのセンス』
ジュベール『更に、3年生で授与魔法と瞬間魔法を扱えるセンスは十分合格する条件に適していました。ここは、オスマーズの試験…ソルティシアならこれの倍は難関です。』
ジュベール『ここで貴方様が倒れられていても合格させていました。』
ジュベール『まさかあの時のように敗れるとは…ですが』
ジュベール『魔法師を1人で、50人倒した。ピオリネス様…魔法師を巧みな術で5人倒したロル様に人が抱く回復術では、決して治せない心の傷を治して見せた。パメラ様と圧倒的なセンスを持ち合わせているシェルピー様』
ジュベール『そして…オスマーズの3年生の皆様…以上7名を公認魔法師認定試験合格者と致します。』
ジュベール『後は、魔導将軍を目指さなければ出門試験のみです。』
ジュベール『パメラ様とシェルピー様には明日渡したい物が御座います。どうか1日お待ちください』

ジュベール(今年は7名全員合格か…)
ジュベール『それでは…馬車を用意致しましたので学園へお送り致します。』
ジュベール『試験官合格様を頼む』
試験官『こちらです』

ジュベール(ライルさんは、私達に逆に試験を課しているみたいだな…)
ジュベール『おい終わったぞ…起きろリガロン…ルイシス』
ジュベール(本当に…振り回される)
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