第21話
文字数 582文字
「ご、ごめんなさい……。」
カフェに来てから、毎日が忙しくて楽しくて、ずっと流していなかった涙が頬を伝う。店長の電話を聞いちゃったときも、泣いたら終わりな気がした。昔の事思い出すから。
「何に対して、いや誰に対して謝ってんだよ。」
誰に対して?そんなの……。
「行けよ。」
「え?」
「伝えなくちゃいけない相手がいるんだろ?行けよ。」
浩平さんを部屋に残して、階段を駆け下りる。店長は……いた!キッチン!顔を見て話したいけど、そんな事したら涙で声が詰まって、何も話せなくなるのは目に見えてる。だから、もうこうするしかない!
「わ!くるみ!どうしたんだい!?」
「ごめんなさい!」
店長に後ろから抱き着いて、叫ぶように謝る。
「店長にちゃんと聞きもせずに出ていったりしてごめんなさい。不安だったの。誰かに捨てられるのが怖すぎて。それなら自分から出ていってやろうって思って……。勝手に出ていってごめんなさい。」
ちょっと息を吐く。店長の背中に顔が近いせいで、酸素が薄い気がする。(知らんけど)そんな時に、めっちゃ捲し立てるみたいに喋ったから、息がもたない。
「私もごめんな。」
「え?」
「ちゃんと言うべきだった。アルバイトをしたいって言ってくれてる子がいる事も、それからくるみの事を実の娘のように思っている事もな。」
「さ、さらっと照れるような事言わないでー!」
店長と私は顔を見合わせて笑いあった。
カフェに来てから、毎日が忙しくて楽しくて、ずっと流していなかった涙が頬を伝う。店長の電話を聞いちゃったときも、泣いたら終わりな気がした。昔の事思い出すから。
「何に対して、いや誰に対して謝ってんだよ。」
誰に対して?そんなの……。
「行けよ。」
「え?」
「伝えなくちゃいけない相手がいるんだろ?行けよ。」
浩平さんを部屋に残して、階段を駆け下りる。店長は……いた!キッチン!顔を見て話したいけど、そんな事したら涙で声が詰まって、何も話せなくなるのは目に見えてる。だから、もうこうするしかない!
「わ!くるみ!どうしたんだい!?」
「ごめんなさい!」
店長に後ろから抱き着いて、叫ぶように謝る。
「店長にちゃんと聞きもせずに出ていったりしてごめんなさい。不安だったの。誰かに捨てられるのが怖すぎて。それなら自分から出ていってやろうって思って……。勝手に出ていってごめんなさい。」
ちょっと息を吐く。店長の背中に顔が近いせいで、酸素が薄い気がする。(知らんけど)そんな時に、めっちゃ捲し立てるみたいに喋ったから、息がもたない。
「私もごめんな。」
「え?」
「ちゃんと言うべきだった。アルバイトをしたいって言ってくれてる子がいる事も、それからくるみの事を実の娘のように思っている事もな。」
「さ、さらっと照れるような事言わないでー!」
店長と私は顔を見合わせて笑いあった。