第4話 まさとくん漢字のテスト

文字数 696文字

キンコーン、カンコーン
3時間目は漢字のテストだ。

先生から問題用紙が配られた。
ぼくは筆箱からいつものBえんぴつをとりだした。さーて行くぞお。

 真ん中とんがった山。三本流れる川。明日という字は太陽(日)が月をこえてやってくること♪これパパが歌ってた。いいぞ。いい調子。

 えっと次は、ん?からだ?からだって覚え方忘れちゃったな~。こんな感じじゃなかったっけ。 (休) イヤ違うなあ。これはこれで前にもあったような気もするけど・・・・うーん。思い出せない。確かこのえんぴつで練習したような。思い出せ。思い出せ!

 かぁらだ→・・からぁだ⤵・・からだぁ⤴
う~ん・・・からだ・からだ・・・からだからだ・・・・からだが空だ!
あれ、おもしろーい。これパパに言ったら笑ってくれるかな。「まさとはギャグの天才だ」とか言って。へへ帰るの楽しみ♪

 先生「あと一分よ」
ああヤバ。
 あと一分、あと一分・・・あと一分・・あといっぷん・・・あといっぽん・あと一本?
ああ、思い出した。これだ! (体) 
ガッツポーズ
持っていたえんぴつが跳ねた感じがして自然に体が動いちゃった。

 先生「はーい。そこまで」
やったー、セーフ。
「採点していくよ。答えは黒板に書きまーす。赤えんぴつで〇×つけてね」

 学校から帰ったぼくはパパの帰りを待ちわびた。
「ただいま」「パパお帰り」
「あのね。今日テストで100点とったよ」
「すごいね」
「そしてね。おもしろいこと思いついたんだ」
 いくぞ渾身のギャグ
「からだの中が空だ!」
「アハハ。まさとはギャグの天才だね」
 いぇーい。
「アハハハハハ」「キャハハハハハハハ」
 
 あれ、空き缶のBえんぴつもなんだか笑ってる?
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登場人物紹介

やっほい太郎 青い手動のえんぴつ削り パパさんが子供の頃家にやってきた  これまで削ってきたえんぴつは本人曰く50万本


コロロちゃん 赤えんぴつの女の子文具、短くなって冒険大好き

Bえんぴつくん こころやさしい男の子文具

まさとくん 文房具が大好きな小学2年生

パパさん まさとくんのパパ、文房具の大切さを教えてくれる

消しゴムのげんさん おっさん文具 口は悪いが人情に熱い

コンパスのコンパ 紳士文具 華麗なダンスで奇麗な円を描く 人具一体がポリシー

ノートさん おかあさん文具 使う人も文房具も、みんなの気持がわかる

ものさしの孫兵衛さん おじいちゃん文具 ずっと前から家にいる 今は孫の手がわり

ハサミくん 怖がりの男の子文具 バッサバッサと取り切りきざむハサミ男の正体

のりちゃん  やさしくてりんとした天使の女の子文具 ハサミくんと一緒にがんばる

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