第30話

文字数 375文字

わたしが出した免許証。
夏目亜季。

生年月日。
ばれちゃった。
サバ読んでた事は大丈夫かな。
問題は、わたしが人妻である事。
「別れたいんだけど、なかなか別れてもらえなくて。でも、別居して、もう会わないよ。」
フラれちゃうかな?
はるちゃん心がきれいだから、こういう嘘ダメだと思う。
意外な言葉が返って来た。
「なんだ、そんな事か。あんまり都合良く、夢みたいだったから、もっと酷い種明かしがあると思ってたよ。」
もう。
なんてかわいいんだろう。
それでもひとつ年下のオガワアキ。
はるちゃんは思い出してくれない。
でも悲しくなんか、ない。
わたしたちふたり、これからいっぱい愛し合うんだから。
はるちゃんの過去に何があったとしても。
お互いしか知らないみたいに。
ずっとふたりで生きていくんだ。
大好きで、愛おしくて、パソコンの前でべったりくっついてた。
まるでわたしたち、ひとつみたいに。
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