セリフ詳細

ベンヤミンはこう解説するのです。「こうして遊民が知らず知らず一種の探偵になることは、彼にとって、社会的にまことに都合が良い。遊情が公認されるからである。彼の怠惰は外見だけのものであり、その背後には悪者を見逃さぬ観察者の油断なさがある。探偵の自負心はこうして膨らむ。大都市のテンポに相応しい反応方式を鍛え、ものごとをすばやく補足する。そのことによって彼は自分が芸術家に近い存在だと夢想することができる。スケッチを描く画匠の筆の速さは万人の嘆賞のまとであり、バルザックの主張によれば、そもそも芸術家はすばやい把握能力と不可分である、という」と。

作品タイトル:死神はいつも嘘を吐く

エピソード名:探偵ボードレールと病める花々【第十二話】

作者名:成瀬川るるせ  rulerse

6203|学園・青春|連載中|122話|210,992文字

死神, ガールズラブ, 百合, 社会・思想, まったりタイム, 現代ファンタジー, チャットノベル大賞, 宅飲み, 日常, 創作論・評論

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今日もまったりライフの、田山姉妹と居候の死神少女が織りなす一幕劇。忍び寄る影には評論のチカラで立ち向かえ。死神少女たちの青春×思想に、抹茶ラテを添えて綴る日常ファンタジー。