空蝉の国

作者 木本伸二

[ファンタジー]

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2019年のラグビーワールドカップで外国人の日本代表選手が『国の為』という言葉を使っていました。
私は『国とは』『国家とは』『国民とは』『愛国心とは』を考えました。
 戦前の駐米特命全権大使の埴原正直氏の発言で
『相手国の利害と名誉に相応しい考慮を払う事が自国の利害の尊重と相容れないはずがない』
という言葉を借りて「国家という戒律」の中で
『愛国心とは相手国の利害と名誉に考慮する事が即ち、自国の利害と名誉になる事なのです』
という台詞を言わせてみました。
 また、文中で
『民族や産まれに拘らず、国を慕う者に手を差しのべる陛下の御心《みこころ》こそが国のかたち』
『国体という制度ではなく、民族や国籍を超えて愛する事の出来る国』
という台詞も創作してみました。
 文章力も内容も表現力も未熟ですが、読んだ方が一人でも
『国とは何か』を考えてみて頂けたら未来ヘの道標が広がるかも知れないと思い書きました。
国家とは何か。人間は、どう生きるのか。
『でも、一人の農民としての価値ある男だった。だが、革命後の農夫は農民としての価値が無くなり、作物の値段だけが価値になった。僕は畑を捨ててシティに出てきたが同じだった。僕としての人間の価値は何処にもなく、貨幣を幾ら稼いだかだけが僕の価値になった。僕は貨幣と交換できる物になったんだよ』
作中の台詞が物語る人間社会とは何か。
人類の歴史を模倣した世界を垣間見てみると、現状の問題が浮かび上がる。今、進むべき方向を我々は考えざる得ません。

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