都内近郊にある女子大学・看護学部に雇われた非正規語学講師の見聞記。下ネタ大笑いする豪快にイビキかくは序の口、多忙多難の憂さ晴らしか下着を見せつけたり万引き薬物に手を染めたり、陰湿いじめ陰口に耽ったり手練手管の媚び見せたり、悲観諦観で自傷したり放蕩したり等々しながら閉鎖的かつ重圧のかかる日常を懸命に生きる色とりどりの学生たち、それぞれとの危なっかしい交流を通して幻想ありきの男には永遠に不可思不可説不可知なる謎＝「女性」の成熟まぎわの断片的真実に鼻血喀血なんのその職権濫用して肉薄せんとする連作短編、大学教員特有のハラスメント各種も添えて各話４千字程度で書きます。

○書影: J. W. Waterhouse. Hylas and the Nymphs. 1896