ハルはミライに恋をする
この恋は実るべきではないのだと思う。
女子高で保険医をしている雪兎ハルカは25歳。人見知りだ。
彼女には、TCGという共通の趣味を持つ友人がいた。同じ学校に生徒として通っている、八歳も年下の女子高生。日向ミライ。誰とも臆せず話せて、太陽の様に明るい笑顔を持つ女の子。文武両道なギャルだった。
ミライは時々保健室にやってきては、ハルカとお昼ご飯を食べて、カードで遊ぶ。ハルカは自分にはないものを持つミライに憧れ、いつしかその想いは恋心に変わっていく。それは、25年生きてきて初めての恋だった。
だけど、ハルカは大人。ミライは高校生。住む世界が違う。それに、ミライにはたくさんの友達がいるのだ。ハルカは思う。自分なんかとくっついて、彼女の青春を無駄にさせたくはない、と。
ミライのことが大切だから。この恋は実るべきではない。そう思うのだった。
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