月の御霊

作者 木本伸二

月 蝕 編
第一章『月読命』
    俺が恋をしたケイちゃん(田中圭)はアンドロイドだった。
    アンドロイドのケイちゃん(田中圭)は永遠の魂を信じて出羽三山で姿を消す。
  
第二章『秘密」
    俺と妻の間には二十二歳のケイコという娘がいる。
    ケイコは妻の妹のクローンだ。妻の妹は28年前に事故で亡くなった。
    ある日、ケイコは28年前に事故があった列車で出羽三山へ行きたいと言い出す。
    妻は魂とは何かを告げる。
 
第三章『命の種』
28年前の事故で妻は妹(ケイちゃん)の心臓の移植手術を受けて一命をとりとめた。
 妹(ケイちゃん)はアンドロイドとして再生したが、やがて姿を消す。

月の灯かり編
  第一話『沢村ケイコ、二十二歳』
   ケイコはアンドロイドの木村に恋をしている。
  第二話『田中圭、三十歳』
   ケイコはアンドロイドの叔母(田中圭・ケイちゃん)が若い時のケイコの父親に恋していた事を知る。
  第三話『田中圭、三十三歳』
   ケイコはアンドロイドの叔母(田中圭・ケイちゃん)が自ら永眠した事を知る。
  第四話『木村健一、二十二歳』
   アンドロイドの木村はケイコに告白される。
   アンドロイドの木村は人間のケイコに恋をしている事を認める。
  
自 然 《じねん》 編 
 ケイコは黙って月を見詰めている。
 テクノロジーと魂が融合する時、
 儚く、空しい一瞬が永遠になる。
 世界の死生観が崩れた時、身体も意識も滅した。
 虚空《こくう》の世界が全ての鮮やかな色と一体となる。
 次世代を受け継ぐ者達は全てを受け入れていく。
 そして、新しい魂のカタチが花開く。

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