応仁の足軽戦記

作者 れすとぱ

[歴史]

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応仁の乱。
混迷を極める騒乱の中、歴史の表舞台に颯爽と登場し、時代を変えた「足軽」たちの活躍を描く。

「応仁記」の「醍醐山科合戦の事」という項に骨川道賢という名前が登場する。細川勝元旗下の足軽として稲荷に陣取る男がそれである。彼は畠山義就以下の軍勢に敗れることとなるが、後に詠み人知らずの落書によって歴史にその名を残すこととなった。
彼こそ応仁の乱前後に活躍し、日本の戦を個人戦から集団戦へと変化させた立役者、「足軽」もしくは「足軽大将」であり、その代表者として位置づけられている者である。他にも朝倉軍の高野藤七、畠山義就軍の御厨子某も足軽大将として今日まで名前が伝わっている。
彼らは足軽として混迷の世を縦横に活躍した。しかし、彼らが本作でいうところの「賊」であったかどうかは筆者の推測によるところでしかない。
ただ、信じたかっただけである。彼の時代に歴史を左右するほどの活躍をした男たちがただの荒くれではなかったということを。彼らが僅かな一時のみ光を放った存在ではなかったということを。
そうした思いが御厨子「某」を御厨子「飢左衛門」へと昇華させた。

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