俺と兄者とヨーダと

[現代ドラマ・社会派]

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4件のファンレター

俺と兄者が出会ったのは11年前、俺が小学4年生、兄者が小学5年生のときだった。
俺と兄者とアパートの大家さん。血のつながりの無い3人だけど、”家族”と聞くと、何故か思い出しちまうんだ。

表紙は、大家さんが飼っている猫の『ピース』です。

ファンレター

天下御免の向こう傷

のっけから強烈なインパクトのあるこのお話、とても好きです。
2000字のなかに、出会いと別れ、そして再会、それにまつわるエピソードが散りばめられていて、読みごたえ抜群!
わたし、佐久田さんが書かれるお話に出てくるこどもたちがほんとうに大好きです。アニメ版・小説版『マジ・カン』に出てくる子たちも、みんなみんな。
周りのおとなたちに翻弄されて理不尽な目にあっても、それに負けず、自分たちが選んだ道を突き進んでゆく姿に、胸を打たれます。そして、このお話に出てくるヨーダのように、彼らを見守り、ときには手を差しのべる善良なおとなたちの存在に、救われる思いです。
有島武郎が自身のこどもたちに宛てた『小さき者へ』という作品の最後に、こんな文章があります。
「小さき者よ。不幸なそして同時に幸福なお前たちの父と母との祝福を胸にしめて人の世の旅に登れ。前途は遠い。そして暗い。然し恐れてはならぬ。恐れない者の前に道は開ける。行け。勇んで。小さき者よ。」
彼の人生の幕のおろしかたは衝撃でしたが、こどもたちに送ったこのことばに、きっと偽りはなかったと思うのです。わたしはこのことばがとても好きです。
翔馬くんも、兄者である冬偉くんも、おとなたちの都合に振り回されながらも、ひたむきに前を向いて戦い抜いてきた、誇り高い若武者と軍師。あっぱれです。
ひと足先におとなになった兄者と、晴れておとなの仲間入りを果たした若武者、彼らの前途に幸多からんことを願います(*^^*)
ふたりが再会できてほんとうに良かったです!

返信(1)

桐乃さん、ありがとうございます!
2000字に無理矢理詰め込んだので心配だったのですが、「読みごたえ抜群」との身に余る言葉に嬉しさでソワソワしてしまいました。私が書く「こどもたち」が好きといっていただけて幸せ。みんなには不遇にも腐らず荒まず、地に足着けて生きていって欲しいのです。(しのちゃんのように……)そうすれば、拾う神に巡り会うかもしれないから。

有島武郎の本は読んだことがなくて(本当に無教養 汗)、でもこの文章には力がありますね。しのちゃんの支えになったように感じます。

「ひと足先におとなになった兄者と、晴れておとなの仲間入りを果たした若武者」確かにその通りです! 自分でも気がついていなかったテーマを言い当てられて、びっくりしたり、感激したり。他の作家さんも書かれていましたが、桐乃さんは丁寧に読み取って、作者も意識していない主題めいたものをすくい上げていただけるので、私からすると超・能・力!ですよ。
慈しみに満ちたコメントをありがとうございました!(*^-^*)