地底の鳥

作者 たちまち

[ファンタジー]

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「契約成立よ。このコの命を救いなさい。私があなたを助けてあげる」

大切な人を救いたい、ただその一心で、その人の魂に迷い込んだ主人公タカシ。
そこで出会った美しくも冷血な死神と荒ぶる自我世界を旅する物語。

舞台は、荒れ野と廃墟の地上世界から光り輝く地下世界へ。
そこには、多くの人々が暮らす地下都市が広がっていた。

“地底生まれ”と呼ばれる少年兵たち。
大切な人と面影の重なる不思議な少女。
地下都市を運営する八賢人や委員たち。
様々な人々の思い、願い、祈りが交錯する。

そして襲い来る負の感情の塊“ケガレ”
やがて地下都市は崩壊をはじめる。

すべての障壁に抗い、
彼らはただひたすらに、
向かって行く、
白い塔へと。

ファンレター

邂逅の中(16)まで拝読

 治安部隊でツグミとイカルが見せた、よそよそしいんだけど心の奥でつながっている絆の深さの理由が「邂逅の中」を読んでいるとよくわかります。邂逅の中(7)あたりから描かれる子供達が団体で育つ保育棟の様子、ツグミとイカルの初々しい心のざわめきに、思わず次に次にと引き込まれるようにして読んでしまいました。(こういうちょっと特殊な学園もの的シチュエーション大好きなんです)メジロさんに降りかかる不幸、そして彼らに隠された秘密。タカシの直感(?)すべてがこのじれじれと甘酸っぱい物語の奥に何か深い謎が隠されていることを暗示しており、興味が尽きませんでした。俄然スピード感を増してきた展開と、そして彼らの心の機微が繊細に描かれて読み応えがありました。アトリ君、いい奴だなあ。
 「混迷の中」では、モズとウトウ、ノスリに目を奪われていたけど、振り返って読んでみるとイカルやツグミもしっかり活躍していましたね。(そして、ミサゴの姉御の事を思うと……)二人の関係を知った後で読むと、皆が戻ってきたときに、ツグミにミサゴのことを心配して欲しかったな、とちょっと思いました。
 もう、言うまでもありませんが、すごーーーーーーく面白かったです。「邂逅の中」を読んで、再度「混迷の中」を読むと感慨もひとしおでした。際限なく読みそうになってしまったので、今日はここまでで。

返信(1)

不二原 光菓 様

ご感想ありがとうございます。
トロトロにとろけそうなくらい嬉しいです(*´ω`*)
正に湯煎チョコレート状態です。
「邂逅の中」楽しんでいただけたみたいで良かったです。
実は「邂逅の中」の7話~16話部分、執筆段階では本文中に含まれていたのですが、投稿する段階になって、丸々省いていた部分なんです。
あまりに本文とは異なる時間の話ですし、そもそも主人公出てこないし。
ということで、外伝扱いで投稿したのが別作品として投稿している「まだ見ぬ空の夢を見る」だったんです。
ただ、次々と投稿話数を重ねる中で、イカルやツグミが動き回り、その時々の思いを吐露する度に、彼らの過去を知らないととても浅くしか理解していただけない気がして、急遽途中から本文中に戻したんです。
かなり悩んだ結果なのですが、どうやらその部分、楽しんでいただけたようで、戻して良かったんだと安堵しております。
それからツグミとミサゴの関係なんですが、二人は決して仲は良くなかった設定です(なんせ姉御が女嫌いなので)。
でも治安部隊内で唯一の同性ということで訓練期間などは腐れ縁的に一緒にいたため、特にツグミは少なからず影響を受けています。
そこら辺の関係で、今後もミサゴは登場します。ツグミの記憶の中で。
ほんのちょっとの登場ですが、それまでしばしお待ちください。
続く「思惑の中」は、八賢人やモズなど大人たちの思惑が交錯し、それにより生じた渦にイカルやツグミ、そしてタカシが巻き込まれていくというような話です。
場面がちょこちょこ切り替わり、ちょっと複雑になり、書き方が変わっている話もありますが、どうか耐えてお読みいただけると嬉しいです。
では、私はこれからオアシスに爆花を観にいってきます。
楽しみです(^^)/
ありがとうございました。