地底の鳥
「契約成立よ。このコの命を救いなさい。私があなたを助けてあげる」
大切な人を救いたい、ただその一心で、その人の魂に迷い込んだ主人公タカシ。
そこで出会った美しくも冷血な死神と荒ぶる自我世界を旅する物語。
舞台は、荒れ野と廃墟の地上世界から光り輝く地下世界へ。
そこには、多くの人々が暮らす地下都市が広がっていた。
“地底生まれ”と呼ばれる少年兵たち。
大切な人と面影の重なる不思議な少女。
地下都市を運営する八賢人や委員たち。
様々な人々の思い、願い、祈りが交錯する。
そして襲い来る負の感情の塊“ケガレ”
やがて地下都市は崩壊をはじめる。
すべての障壁に抗い、
彼らはただひたすらに、
向かって行く、
白い塔へと。
ファンレター
混迷の中(1)~(5)拝読
『混迷の中』はまた雰囲気が変わって魅力的です。SF色が強くなり、『お方様』を守る治安部隊のイカルとツグミ達の設定もカッコいい。SFが好きなので俄然面白さが増した気がします。B2区画の描写は迫力満点。急展開の今後も楽しみに読ませていただきます。
廃墟の中(9)まで読了
ファンタジーなのに、随所に出てくるSF的設定にぞくぞくします。崩壊しかける彼女の自我を救おうと強い決意でのぞむタカシがカッコいいし、アトリやルイス・バーネット(登場や、出で立ちが素敵。ちょっと酷薄なキャラも好きです)など、登場人物も個性的で面白かったです。「ケガレ」とは何なのか、伝説(?)と化している5年前に何があったのか、興味は尽きません。これからも大切にゆっくりと読ませていただきます。