五月に売れ

作者 mika

[経済・金融]

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8件のファンレター

最近の暗号通貨をめぐる人間ドラマ、時事的な話題をご紹介する金融コラムです。
『柴犬は月で笑う』の続編となりますが、前作を未読でもそのままお読みいただけます。
※投資を推奨するものではありません。
※投資を推奨するものではありません。


表紙はAdobe StockからVectorMineさまの作品を使用させていただきました。

ファンレター

第1話

私はお金の話は好きなのですが、株や暗号通貨は未知の領域、危険なものという古い認識のままアップデートされずに固まっています。(笑)
なのでmikaさんの新連載で勉強しようと思います!
さっそく、「ステレオタイプが事実とは異なる」という点に学びがありました。
ハッカーのイメージと、なるほど、プログラマーに必要な能力に男女差はない……腑に落ちます。
めまぐるしく変化する世界、固定観念を脱ぎ捨てる必要がありますね。また更新を楽しみにしています!(^^)

返信(1)

佐久田さん、さっそくお読みいただきありがとうございます!
暗号通貨と言えば、盗まれやすい、「危険なもの」というイメージをお持ちのかたは多いと思います。第1話も盗難事件の話題です…。盗まれやすいのは現金預金口座も同じで、特殊詐欺の被害はなくならないですよね。
しかし、暗号通貨はお金の流れを全て辿ることが出来る、という特徴があります。中央銀行デジタル通貨も技術的には同じなはずです。ATMから1万円を引き出したとき、手に取ったその1万円札が誰の手を渡り歩いてきたものか、わたしたちは超能力者でないのでお札を見ただけでは分からないですよね。
一方、暗号通貨では基本的にすべての履歴が公開されているので、辿ることが出来るのです。それで、今回の事件も司法当局が36億ドル(約4200億円)もの盗難暗号通貨を押収できたわけですね。暗号資産を換金しようとすれば、必ずどこかの取引所を介するからです。3億円事件は未解決事件のままですが、今回の事件はわずか6年で解決しています。
今後もこのようなサイバー犯罪は後を絶たないと思いますが、盗まれた暗号通貨を取り戻すまで追い続けられるのではないか、と思います。暗号通貨は、犯罪者たちにとって安全な資産の隠し場所にはならない、と言われています。

佐久田さんが『電波観測所』の「第21話 ステレオタイプの表現を見直したい」で書いておられた考察が、すごく的を射ていて、今回の事件にも当てはまると思います。現状では、プログラマーやシステムエンジニアは男性が圧倒的に多いですが、実は女性に向いている仕事だと思います。親や教師、生徒本人が持っている無意識のジェンダーバイアスが進路選択に影響を与えているのかもしれません。
今回の事件では、容疑者の一人が若い女性だったことに驚きましたが、有能な女性プログラマーが技術と知識を悪用すれば、当然ながら恐ろしい結果を生むわけですね。能力に男女差はないのだから、それを善に使うか悪に使うかは、本当にその人次第だなと思いました。
次回は、何か明るい話題をご紹介したと思います^^ 引き続きよろしくお願いいたします!