椎名麟三「愛について」を読む

作者 かめ

[社会・思想]

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椎名麟三「愛について」(旺文社文庫、絶版)を読み返してみたいと思います。

「戦後文学」という括(くく)りの椎名麟三。
もうその名を聞くことも薄れて、これからも世間的には消えていきそうだけれども、僕にとっては大切な作家であり、思想家であるのです。

本文中、「 」内が椎名さんの文、平叙文および( )内は僕の感想、解釈すること、というふうに連載を続けていく所存です。
(第31話から、カッコは無い方が読み易いかと思い直し、外しました)

ファンレター

「愛について」の章

かめさん、こんばんは。
こちらを久々に拝読しました。16話まで、第一章分です。
やっぱりかめさんを形作っている大きな存在なのですね、椎名麟三。

講談社文芸文庫の『深夜の酒宴・美しい女』を読みはじめまして、「深夜の酒宴」は読了しました。
サルトルの『嘔吐』はもう忘れているので、再読せねばなりませんが、なるほど、これはかめさんだな、と思いましたよ。
特に今日から読み始めた「美しい女」の真面目な感じ、僕のかめさんのイメージに重なります(怒らないでください!)。

で、久々にこちらにお邪魔した次第です。
第一章のテーマは重かったですが、次はもう少し柔らかくいけそうですね。

またよろしくお願いいたします。

返信(1)

村山さん、こんばんは。
どうもありがとうございます、そうなんです、ぼくは椎名麟三の、絶望的なんだけどそこに希望がある、そんな「訴え」が心地よくて。
読んでいて、どうしてかプッ、と笑えたりするんです。

おお、深夜の酒宴と美しい女…
深夜の酒宴の、あのラスト。毛を抜かれていくという、何ともいえない描写で終わっていたと思いますが、あのラストには少し鳥肌が立ちました。でも何故か微笑んでしまうという…。

美しい女も、生きる、ということ、こうやって生きるのだ、という、ズンと来るものを、地道に感じました。

そんなそんな、怒ったりしません、笑。

そうですね、やはり椎名さん、連載する雑誌の読者層、編集者との打ち合わせ等から、書き方が変化するのかなと思います。
ただこの「写経」、ぼくの眼が…。メガネを外して本を読み、PCに打つ時はメガネをかけ、の繰り返しが、まだちょっと怖く。
今、ぜんぜん本、読んでいないんです。キルケゴールのことも、もっと書きたいんですが…。

こちらこそ、またよろしくお願いします。