春日狂想

[恋愛・ラブコメ]

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3件のファンレター

〈汚れつちまつた悲しみに、今日も小雪の降りかかる。汚れつちまつた悲しみに、今日も風さへ吹きすぎる〉

ファンレター

バランス

るるせさん、おはようございます。
初めてるるせさんの作品、目にしたのがこちらで、しかしなかなかレターの書き難い内容でした。

こころに残る作品…こちらでは中原中也が引用されていますが、「死」が、たいてい描かれていると思います。

ニーチェの「人は常に前へだけは進めない。引き潮あり、差し潮がある」とおり、アップ・ビート(前向き)なものばかりを求めては、川の流れに動かない、岩間に停滞した濁水がそのままであり続けてしまう、そんなイメージが僕には浮かびます。

心の闇みたいなものでもあって、でもそこに光をあてないと、腐ったまま沈殿し続ける…
先入観かもしれませんが、「重いめ」のものはネット小説ではあまり受け入れられず、軽めのものがヨシ、というような印象がありました。るるせさんの書かれている作品も、後者だろうと、最初はイメージしていました。

そんな自分の目の中に、るるせさんのこちらの作品は、だからよけい印象に残ったのだと思います。

自殺というのは、ほんとに自分にとって大きな問題で、高校生や中学生の年齢でそれをしてしまうニュースなんかで知ると、苦しくなります。
「春の日に狂おしく想う」、そんな言葉に連想されるようなタイトルにも惹かれました。

あ、小澤征爾の本、アマゾンから届きました。眼の具合と相談しいしい、読もうと思います。
どうもありがとうございました!

返信(2)

かめさん、こんばんは。ウェブ小説は、軽い読み物が好かれる印象はありますね。読みやすさ……リーダビリティ、と軽さは別のもので、僕はリーダビリティは高くしようと心がけていますが、作品自体はだいたい重いのかな、と自分では思っています。それは負の側面を受け入れるだけでなく、「小説はひとを描くもの」ということが染みついているからだと思います。「キャラクター小説」を書いて、デフォルメした人物像を描いたとしても、やっぱり血の通った人間を描きたいな、という気持ちがあるのです。夏にNOVEL DAYSで大きな連載を終えてから、体調が崩れがちで、僕も上手く今は語れないのですが、人生を感じる作品を僕は書きたいし、何度も読めるような、ニーチェの言葉で言えばインセンシティ(強度:アンダンシテ)を持った作品作りをこれからもしていこうと思います。
小澤征爾の本、眼の具合、大変かとは思いますが、読んでみてください。小澤征爾の音楽が、それまでとは違って聴こえるようになるので。では、また。
あっ…
きのう頂いたレター、
読み違いしていました、ごめんなさい!
るるせさんの作品の中に登場するモーパッサンではありませんでした…
失礼しました!