お椀に映る少女

[健康・医療]

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5件のファンレター

 訪問介護員の主な仕事内容は、自宅で生活をしている障害者や高齢者の食事や排泄の介助であったり、料理、掃除等の家事援助を行うことである。
 介護士の女性・胡桃沢は料理をすることが苦手なのに、この「自宅での生活を支える」訪問介護の仕事をすることになった。
 そんな彼女の初めての訪問介護を通して、高齢者の心理を描いた超短編小説。

ファンレター

訪問介護の分水嶺

ごめんなさい、自分ヘルパーではなくてデイサービスで介護職をしているだけなんですが、こちらのお作、理想的な訪問介護だったのでこのタイトルにしました。勝手もわからないお宅へひとり訪問し、あれをしてとかこれを作って、といわれた際の動揺、そして徐々にリアルニーズへ近づく、この流れを登場人物2人だけ、場面も家だけ、とにかくシンプルで削ぎ落とされた材料で描き出している筆力……すごいです。「細かな現場の描写がリアリティや雰囲気を添える」ではなく、「現場自体がリアル」。昨今の非現実的な舞台設定の小説を否定する意図はありませんが、この作品のように丁寧に丁寧に、息づく現実を(文字数も極めて少なく)描き切った筆力、着眼点は本当に素晴らしいです。良い作品に出会えました。ありがとうございます。

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