第4話

文字数 590文字

翌日、確かに相手が言った「追い越ししてて、ブレーキ間に合わなかった」と、それがなかった事になった事、自分の体感と今決め付けられてる状況の違和感は、相手が追い越しした相手が僕であり、僕が急に出て来たからブレーキでは間に合わず追い越して避けようとしたんじゃないか?との仮説を立てた。
警察にもう一度電話して、担当者に話した。
「ゴネて過失を引っくり返したいわけではありません。ただ、自分の記憶が曖昧だった事で事実よりも不利な状況になっているのなら、事実に近づけたいんです。相手が都合悪い事は言わないのは当然だと理解してますし、僕もわからない事をわかったとか、見てない物を見たとは言えません。けど、相手が法定速度を少しだけ超過していただけなら、僕の低速な動きであの状況が起こり得るのか、大きな疑問があります。僕は相手が言う様に急に国道を塞いだわけではなく、少なくとも数秒国道をのろのろ移動していた記憶ははっきりして来ました。」
と前置きの上、自分なりの仮説を話した。
しかし、担当者から帰って来た返答は「警察は過失には関われないし、保険屋さんとやりとりする事もありません。お役に立てず、申し訳ありません」

一応の和解ムード。
けど、ならばなんであんなに高圧的に僕の過失を強調したのだろうか?

お盆で事故が多いなか、ご迷惑かけてすいません、等、さんざんへりくだって得た返答は、まったく無意味な物だった。
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