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文字数 1,076文字
【回想】
僕はお屋敷みたいな大きな家で飼われてるんだ。
まるまると太った茶色と白の猫で、種類はなんていうのかな?
日本猫?
まあ、そう言われても、分からないんだけどね。
五郎ちゃん……
そうそう。そこには僕以外にももう一匹猫が居てね。これがまたえらく気位が高いんだ。
なんですって?
いや、つぐみのことじゃないから……。
そ、そうだったわね……
この二匹、なぜかいつも決まった場所にいてね。
僕が寝そべっているのは、床に置いてあるクッションで、
もう一匹の猫がいるのは……あれ、どこだったかな……
どこか上の方に居たとは思うんだけど?
僕が寝そべっているのは、床に置いてあるクッションで、
もう一匹の猫がいるのは……あれ、どこだったかな……
どこか上の方に居たとは思うんだけど?
窓枠の上
そう、窓枠の上だよ! あれ? でも、よく分かったね?
え? ……それは、ほら、猫って高い所が好きって聞くでしょう?
なるほど。それでいつも僕のことを見下ろすように話しかけてくるのか
……
猫の僕は、お嬢様のことが大好きみたいで、お嬢様が帰ってくると、急にはりきり出すんだ。
いやらしぃ
いや、猫の考えることだし
中身は五郎ちゃんなんでしょう?
それが中身も完全に猫なんだよ。
どういうこと?
なんていうのかな……猫は自分勝手に行動するし、猫のような動きをするみたいな?
僕はただ猫の目を通して、見てるだけなんだ。
僕はただ猫の目を通して、見てるだけなんだ。
ふーん
お嬢様は本当に猫に対して優しいんだ。
人前では優しくても、影では虐待なんて話も聞くけど、お嬢様に限ってはそんなことは絶対にあり得ない。
猫目線で見るとその優しさがよく伝わってくるんだよ。
人前では優しくても、影では虐待なんて話も聞くけど、お嬢様に限ってはそんなことは絶対にあり得ない。
猫目線で見るとその優しさがよく伝わってくるんだよ。
呆れた。見てるだけっていうけど、すっかり飼いならされてる感じじゃない?
あの家の猫になら、僕はなりたいよ。
はいはい。