第13話 ドリアを探せ!

文字数 4,531文字

えっと、ナ・バナさんが起きるのが遅かったので、今はお昼になっております
尚、HPMPは二人共全快している状態です
じゃー、元気いっぱいのバナさんはとりあえずご飯をむしゃむしゃします
※先ほどまでの痴態はしれっと忘れたふりをします
「こいつ今日もよく食べるなー」と思いながら、もそもそご飯を食べるか
では、もぐもぐしながら情報共有しようと手記を出します

「とりあえず、この前発見した石板の裏はこんな感じですねー」

と石板の裏の絵柄を見せます

妖精の友、我が親友■■■・■■・■■ーに捧ぐ。

    せめて、妖精たちと共に眠れ

            ~アラマユ・ハメスガタラス~

「と魔法文明語で書いてありました」

「あー、これなぁ」

と絵柄をまじまじ見ながら。

「アラマユって、妖精卿作ったとか何とか言われている奴だろ?」

「そうですね、確かそのような文献を読んだ記憶があります」

※導入部分参照ですよー

「ただ、親友って言う部分は明記されているものはなかったと思うのでー…、誰なのかはさっぱりわかりません(きっぱり)」
「言葉通りの意味なら、アラマユが建てた墓みたいなやつなのか?
 誰か分からないのが問題だが……」
「ラクシアの文献に無くても、こっちの文献調べれば分かるのか……?」
(おお、ヴィレさんが興味を持ってくれている…!!)

「興味深いですねー! 調べてみたいですねー!!」

(お目目キラキラ)

「まぁ、面倒だから、そこら辺はまるっとナ・バナに任せるとして」
あらぁw 残念ww
「えー、ヴィレさんも一緒に調べましょうよー、ワクワクしましょうよー」
「これっぽっちも興味ねぇ(キッパリ)」
しょぼーん(´・ω・`)
「あっ。でも、ラクシアへの帰り道も、こっちの文献調べれば分かるか……?」
「では、調べつつ帰り道を探すと言う方針で動きましょうか」
「んふふー。未知なるわくわくが待ってますねー!楽しみですねー!!(*´艸`*)」
「そうだな…ここって図書館みたいなのは無いのか……?」
「どうでしたっけ? 確か、施設がいくつか沈んでいるって言ってましたよね」
「またケットシーを探す作業が……」
●<七色猫のおもてなし亭> グラタン
●<施療院>ペンネ
〇<   >ドリア
〇<   >パスタ
〇<   >ニョッキ
〇<転移の魔法陣>フィットチーネ

〇<妖精王の城>ラザニア


ナ・バナの手記参照

「グラタンさんに聞いた方が早い気がしますー…」
「ならとりあえず、グラタンに聞くか」
では、扉前からのやりとりを生暖かく見守っていたグラタンが、給仕の手を止めて二人の傍へと近寄って来ます。
「お呼びかい、お客さん」
「妖精卿に図書館みたいなところはあるのか? 色々調べたくてな」
「うーん、図書館ねぇ……あんまり聞いたことはないなぁ」
「そうなのか!?」
「妖精王や、妖精郷を調べている方ならいるかもしれないけれど……」
文献はないのですね(´・ω・)ザンネン
「まあ、妖精が本を読むイメージ無いもんな……。
 じゃあ、その調べている奴はどこにいるんだ?」
「風の噂で聞いただけだから、何処にいるのかは分からないなぁ」
「そもそも今妖精郷はこんな状態だしね」
「そうか……となると、やっぱり自分で色々行って調べるしかないのか……」
「当初の予定通りって感じでしょうかねぇ」
「面倒だな(ボソッ)」

( ゚д゚)


え、って顔

「仕方ない、図書館は諦めるか。
 ……となると、次はどこへ行こうか」
「とりあえずは、探索しつつ猫さん探しで良いのでは?」
えぇと……
ドリア、パスタ、ニョッキが探せるのでしたっけ
誰から探しますか、ヴィレさん
「ここから一番近い場所にいる奴から探したいけど、皆の具体的な位置も分からないし……」
「グラタンは、残りの奴らがどこの担当なのかは知っているのか?」
「施設の担当が誰か、ってことなら知っているよ」
「パスタは騎獣厩舎。ドリアは魔法工房。ニョッキは鋼の工房で、フィットチーネとラザニアはこの前伝えた通りだよ」

「ふむふむ」とメモメモー

「魔法工房か……(チラッとナ・バナを見る)」
???
(ナ・バナは魔法使うし、もしかしたら役に立つかも?)
「あ。ヴィレさん、ヴィレさん」
「(いや別に俺はどこでもいいから!?
  ナ・バナに合わせてやるだけで深い意味は!!)
 ん?どうした?」
「一応先にお伝えしますが、魔法関連の道具って……普通の武器防具よりもお高いんですよね(しみじみ)」
「ふ、ふーん?」
「そして私は今、貧乏なのです(どやぁ)」
「そこ胸を張るなよ……」
「魔法関連の道具ってお高いので、ない胸も張れちゃうのです。そう、お財布をひっくり返しても、ガメルが出てこないのと同じで……」
なんだか自分で言ってて、とても世知辛いですねぇ……(遠い目)
「そんなに高いのか」
「魔法使いは貧乏人が多いのですよ、うふふー…」
「まあ確かに、俺も魔香草買ってお金が無いからなぁ」
「はっ、そうでしたそうでした!」
「ヴィレさんが魔香草を交換してくださっているだなんて!」
ぱあああって顔明るくさせて花飛ばすエフェクト出しちゃいますw
「いや、お前がベッドに引っ付くと色々と面倒なだけだ」
「そんなことないですよ、失礼な」
「確かに昨晩は、ちょこーっと夜更かししちゃいましたけど」
目逸らしながら

「やっぱり夜更かししていたのかお前!!」

ヴィレおこ

「ぴすーぴすー♪」
吹けてない口笛
「……まぁ、魔法使うなら、魔法の道具ぐらいは興味あるだろ?
 見に行くだけでもどうだ?」
「まあ、そうですね! 興味がないといえば大嘘になります!」

(あれおかしいですね。魔法の道具は高いから、先に武器防具の更新を進めるつもりだったのですが……。

 まあいいか。珍しい品物あるかもしれませんし!)

「…安いやつだったら買ってあげなくも……いや何でもない(早口小声)」
「ん? ……今、何か言いましたかー?」
「別に何も。
 それより、そうと決まったら早速行くぞ」
「変なヴィレさんですねー」にやにや
「では、グラタンさん、ドリアさんは何処にいますかー?」

「ドリアは、赤い毛並みのケットシーで、金色の帽子をかぶっているよ。

 確か噂では、《風車の谷》にいるらしいって聞いたような気がするなぁ」

「ん? 風車の谷? 以前行かなかったか?」
「うーん……行ったような?」
「気のせいか?」
「あ、薬草取り戻して満足して調べてはない場所ですね」
手記を見直しながら。
「まさかあそこにいるとは……」
「ニアミスでしたかー」
「それじゃ、場所も分かることだし、とっとと行くか」

それでは、<風車の谷>へと移動します。

既に言っている場所なので二人は道を覚えています。

何事もなく到着できるか、移動判定をお願いします。

【2d6】を振りました。

結果は「8」です。

(各ダイス目:6,2)

無事に移動できたようです。

風車の谷に着きます。

断崖に挟まれた谷間に、緑に覆われた瑞々しい大地が広がっています。

見ると、谷の底を流れる川のほとりには田畑が作られ、いくつも風車が合って、谷を吹き抜ける風の力を利用して川の水をくみ上げているのが分かります。田畑から少し離れた場所には、民家が立ち並び、その煙突からは煙があがっています。


と、これは昨日ゴブリンを追いかけた際に見た光景ですね。

えぇと、確か田畑の傍でヴィレさんが死闘を繰り広げ、その傍で<エマの帽子>を拾ったのでしたね。

昨日のこととは思えないくらいに、濃い内容でしたからうっかり忘れかけてました(てへぺろ)

「ドリアのことについて聞いてみるか」
「そうですねぇ。人もいるようですし、聞き込み調査しましょー!」

それでは、お二人は風車の谷にある村へと向かいます。

谷間を駆け抜ける風がそれぞれのコートやマントを揺らし、どこか心地よく感じます。


やがて、村へと到着すると村人たちが集まってきました。

どこか興味深そうな雰囲気を出しています。
集まって来た村人のうちの一人が、二人へとこう尋ねました。

「もしかして、妖精郷に迷い込んだ冒険者の方ですか?」

(おや? デジャヴ…?)
「そ、そうだが……(そんなに迷子の冒険者が珍しいかね)」
「やっぱり! 実は我々もなんです」

「何っ!?」

ちょっとビックリ

「この村は妖精郷に迷い込んだ者たちと、その子孫が暮らす村なんです」
「定住する冒険者多くないか?」
「どこかで聞いたようなお話ですよねぇ」
「えぇ。まあ、帰還する術を見つけられず、妖精郷との同化が進んでしまったので、帰還を諦めざるを得ない冒険者は、意外と多いのです。……かくいう私もそのうちの一人なのですが」
(妖精郷の同化……確かグラタンさんもそのようなことを仰ってたような?)
「そういう村って、ここでは珍しくないのか?」
「……珍しい、のかもしれません」
「そうした人の集まりは、この村と、<羊が原>の村の二箇所しか、我々は知らないので」
「じゃあ、俺達がたまたま二ヶ所知っていただけか」
「なんと、<羊ヶ原>の村をご存じでしたか……!」
「もし。もしですよ? もし貴方がたも帰還を諦めて、この妖精郷に定住する意思があるのなら、我々と共にこの村で暮らしませんか?」
おぉう、こちらの村でも勧誘ですかー
(……あれ?)
(そもそも俺、何故ラクシアに帰りたいんだ……?
  あっちに戻っても良いことないのに)
「んー。それも興味深いですが、今はまだあちこち探索したいですねぇ」
「ねー、ヴィレさん」
「あー…まぁ…考えておくよ……」
「うん?」
歯切れの悪さに不思議そうに首を傾げ、
でも何も言わない、ですかねー
「……ところで、ドリアというケットシーを知らないか?
 俺達、そいつに用事があるんだ」
「ああ、この村にいますよ」
「お? 本当ですか!」
「ええ。なにせ、妖精郷に迷い込んで困っていた人たちを集めて、ここに村をつくらせたのもドリアさんなんです」

「途方に暮れてた俺たちを助けてくれたのはドリアさんなんだ」

「魔法の知識も豊富で、たくさんの魔法の道具で我々を助けてくれているんです」

「まあ、ねえ。ちょっと高飛車な態度と物言いで、初対面の人は誤解するかもしれないけれど」

「でも、心の優しいケットシーだよなぁ」


なんてことを、集まった人々が口にしています。

その表情を見れば言わせているのではなく、心からそう思っているのが分かるでしょう。

「この村のどこにいるのか分かるか?」
「え、今どこにいるかって……うーん、どうだろう? 知っている人いるかー?」
集まった人たちは、どこだっけ?なんて交わしていますが、
今現在の場所は知らないようです。
「今回はすんなりいくと思ったのにっ……!」
wwww
「そういえば、あの帽子ってここの近くで拾ったんだったよな?
 誰か知っているかも」
「あ、そうでした」
と言って、<エマの帽子>を出して見せます
「持ち主知りませんか?」
「エマ?」
「この村には、そんな名前の子はいないな」
「ここでも収穫0か」
「では、うーん……。もうちょっと聴き込みをしてみませんか?」
「幸いここに住んでいるのであれば、謎とか詳しい方もいらっしゃるかもしれません」
「そうだな……こいつらも俺等と同じ境遇なら、何か知っているかもだし……」
「いやぁ、楽しみですねぇ(わくわく」
「そうですねぇ(げんなり)」
何故げんなりしているのです!?
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登場人物紹介

ヴィレーム・ペサディリャ

種族:ナイトメア 技能:拳闘士2斥候1

人間生まれのナイトメアの青年。
穢れ持ちの為に、生みの両親にも奴隷のように扱われる日々を送っていた。

ある日、村にナイトメアが紛れ込んでいると噂になり、住処を焼かれ命を狙われることに。
そのどさくさで両親も焼死してしまう。
その後、何とか貨物船の中に潜り込み、長い船旅を経て逃げ延びることに成功。
命からがら逃げ延びた先で行き倒れていたところを、リルドラケンに保護される。

以上の経緯から、人族に対し強い不信感を抱いている。
誰に対しても距離を置き、心を開こうとしない。

ナ・バナ

種族:ハイマン 技能:操霊2野伏1学者1

本の虫と言われる幼少期を過ごし、世界にはたくさんの知らないことに満ちている! と知識欲を満たすことを目的に、15歳の成人で旅に出た。
魔法文明期の頃、仲の良かった友人に裏切られ、とある施設に売られる。
その後なんらかの実験(人をハイマンへと変貌させるもの)を行われた際に長い眠りについた。
そして、現在。長い年月を得て意識を取り戻して目覚めた彼女は、ハイマンと変貌していた。
施設には他にも数名同志たるハイマンもいたが、持ち前の好奇心と知識欲が抑えられず、彼女は旅に出る。
新たな知識と知らぬ世界を求めて。

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