第3話
文字数 497文字
ところが3日目の朝、父が洗面所の窓を開けた途端、リズは窓に飛び乗って、外に出て行ってしまった。私は会社を休んで母と一緒にリズを探し回った。
家を出て西に進み、2つ目の十字路を北へ曲がると、国道に出る。通勤時間帯だ。車の往来は多い。そこで私は変わり果てたリズの姿を目にした。
リズは車に頭を潰され、道路にへばりついていた。車が途切れるのを待ち、リズの体をタオルに包んで連れて帰った。既に息は無かった。私は散々父を罵った。友人は今日の夜8時にリズを引き取りに来る。今は10時。どうしよう、どう言ったらいいだろう。私は泣くしかなかった。
すぐに連絡しなければいけないのは分かっていたが、どうしても電話する勇気が出なかった。
リズを動物病院で、出来るだけ綺麗に繕った。猫用の棺に入れてもらい、家に戻った。友人に連絡できないまま夜になった。
私たち3人は友人が来るのを玄関で待った。棺に横たわったリズと共に。
友人はドアを開け、私たちの様子と棺を見て、一瞬で事情を察した。
「…どういうこと?」
「目を離した隙に外へ出て、車に…」
「絶対に出さないでって言ったじゃない! どうしてくれるの!」
家を出て西に進み、2つ目の十字路を北へ曲がると、国道に出る。通勤時間帯だ。車の往来は多い。そこで私は変わり果てたリズの姿を目にした。
リズは車に頭を潰され、道路にへばりついていた。車が途切れるのを待ち、リズの体をタオルに包んで連れて帰った。既に息は無かった。私は散々父を罵った。友人は今日の夜8時にリズを引き取りに来る。今は10時。どうしよう、どう言ったらいいだろう。私は泣くしかなかった。
すぐに連絡しなければいけないのは分かっていたが、どうしても電話する勇気が出なかった。
リズを動物病院で、出来るだけ綺麗に繕った。猫用の棺に入れてもらい、家に戻った。友人に連絡できないまま夜になった。
私たち3人は友人が来るのを玄関で待った。棺に横たわったリズと共に。
友人はドアを開け、私たちの様子と棺を見て、一瞬で事情を察した。
「…どういうこと?」
「目を離した隙に外へ出て、車に…」
「絶対に出さないでって言ったじゃない! どうしてくれるの!」
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