「ブラックホール」　ｆｅａｔ．ｎｉｎｏｈｅｒｏｎ

　ピアノとラップから始まるのが印象的な曲。比較的サウンドと曲の流れが落ち着いているので、前の二曲より内容に入り込める。アルバム唯一のフィーチャリング曲であり、聞くよりも聞かせる方向に振ったオルタナ色の強い曲。時折入るちょっとギターが強いが、弱いと少し説教臭い曲になってしまうだろう。前二曲が若々しく勢いと透明感があるので、この曲はいい意味で少しくすんだ味わいをだして、独特の宙ぶらりんな気持ちを的確に曲として表現している。個人の意見としては、小説や絵画以外の表現であっても、少し苦みや陰影をつけて立体感を出す事の大切さを知った。収録曲の中で最も好印象であった。