第14話 【 海外テレビドラマ】

文字数 2,524文字

2015/6/16

サンデー毎日になってもテレビは相変わらず見ません、
DVDコレクションを観てる時間の方が多いかもしれません。
「 戦争シネマコレクション 」はちょっとしたものなのですが 
同じものを何度もみていると家人からも変人扱いされそうなので、
ほどほどにしています。
今 毎週見るよう努力しているのが「NCIS シーズン12」と
「ウェイワード・パインズ出口のない町 シーズン1」の2本のみ、
「NCIS」は海軍犯罪調査局の活躍を描く長寿シリーズ、
主要メンバーに懐かしいデイビット・マッカラン(病理学者)が
特別出演しているのがうれしい。
一方「 ウェイワード・・・ 」はまだ5話までしか放送されていないけど 全く展開が
読めないスリラー? SF? サスペンス? 
ナイト・シャマラン制作(監督)がセールスポイントになっています。
ハリウッドスター(マット・ディロン、テレンス・ハワード ジュリエット・ルイス メリッサ・レオ)を豪華に配役しています。

お話はドーンとさかのぼって「うちにテレビが来た頃」になります。
この頃というのは「オールウェイズ三丁目の夕日」でも紹介された昭和三十年代 
東京オリンピック前でした。



高度成長期の真っただ中で、より良い生活をするため競い合っていた時代でした。
ちなみに「三丁目の夕」に描かれた人情味あふれる時代という切り口は単純な見方、
実際は結構つらい頃だったという印象がありました。
「うちにテレビが来た」のは1960年(昭和35年)僕が小学校4年の時でした。
じゃあ、それまではどうしていたのかというと、近所の家で見せてもらっていました、
当時「よその家テレビ鑑賞」は当たり前だったのです。
記憶は怪しいのですが 通りの角の工務店を営んでいたお家に上がり込んで見せてもらっていました。
番組は「三菱ダイヤモンドアワー プロレス」金曜日の夜は力道山の空手チョップに
近所の衆が応援の雄叫びをあげていました。
その家の家族は食事をしたりお茶を飲んだりしてテレビの前に陣取っていますが、
近所の衆は土間や上がり框板間で小さくなって遠くからのぞいていました。



「早くうちにテレビがこないかなぁ~」・・・みんなの夢がテレビでした その頃は。
とうとうテレビがきたのはいいのですが 
なんと「テレビを見るルール」がつくられました 我が家でのことですが、   
《子供は夜8時まで》
《テレビばっかり見ているとバカになる》
・・・親の懸念としては当然だったのでしょう。
しかし その親をも巻き込んでちょっとしたブームになったのが、
アメリカ製のドラマでした。
1960年代に大量のアメリカドラマが放映されていたのは、
テレビ受像機の増加に比べてまだ日本ではソフトである番組制作能力不足が
あったに違いありません。
大手新聞系列単位でキー放送局が作られましたが、
当時はTV局への移籍は左遷だったくらいですから 
製作部門の実情も推して知るべしでした。
当時のテレビっ子たちは こうしてアメリカドラマを視聴し、
アメリカ文化とその価値観の洗礼を受けることになりました。
あまたのアメリカドラマの中でも僕の記憶のなかで強烈なものが次の番組です
(民間局が二つしかなかったというローカルハンディで偏重していますが)
●ハイウェイ・パトロール
●ソニー号空飛ぶ冒険
●ルート66
●サンセット77
●サーフサイド6
●ハワイアン・アイ
●逃亡者
●ボナンザ
●幌馬車隊
●拳銃無宿
●コンバット
●ギャラントメン
●ラットパトロール
●FBIアメリカ連邦捜査局
   


これらのドラマでは映画スターを大勢輩出しています。
「拳銃無宿」のスティーブ・マックィーン、
「サーフサイド6」のトロイ・ドナヒュー、 
「サンセット77」「FBI」のエフレム・ジンバリストJR、
「逃亡者」のデビッド・ジャンセン、
彼らは後にハリウッドに進出して成功しました。
 

  
「 コンバット 」は1962~1967の5年間、水曜夜8時から1時間放送され 
テレビで映画と同じ質の戦争ドラマが見られるという評判で人気になりました。
主演のヴィック・モローは 信頼できる中間管理職( 軍曹 )という儲け役で
彼もまたハリウッドに進出しました。
実はこの時期は ベトナム戦争( 1960~1975 )初期と重なっています。
僕はテレビの中の戦争の虚像にうつつを抜かし、
同じ年代の若者が大勢戦争で殺されていたことに背を向けていました。
ちょうど中学1年から高校2年までの多感な時代に毎週戦争ドラマに熱中した結果
今では戦争シネマコレクターになってしまいました。
申し開きをするわけではありませんが 
戦争シネマのコレクションに自ら課したミッションは
「 戦争がいかに美化され続けているか 」を確認するためです。
戦争シネマに関しては別途記する予定でいます。
近年アメリカのテレビドラマは1960年代とは違って
BS放送あるいはCS放送でしか見ることができません。
それもシーズン エピソードと呼ばれるパック単位で放映されます、
いかにもマーケティング・ドラマということが想像できます。
2001年に製作費150億円かけ 
スピルバーグ トム・ハンクス製作・監督というゴ―ジャスな布陣で製作された
「 バンド・オブ・ブラザーズ 」(10エピソード)は「 テロとの戦い 」の露払いのようでした。
2010年に同じように太平洋戦争を描いた「 ザ・パシフィック 」は
底辺に厭戦感が漂う10エピソードになっています、時代の移り変わりが読めるようです。
海外ドラマ それもアメリカドラマは今でも僕の良い先生であるようです。










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