第50話 【人生に欠けているピース】

文字数 1,209文字

2017 /6 /29

還暦のお祝いにいただいたジグゾーパズル 人生のピースが詰まっています。



人生のラストステージに登った身としては あとどのくらい生きることになるのか、
それも自分の満足する状態で? ・・・・が気になるところです。

その回答をシンプルに「健康寿命」と言い切ることもできません。
健康であっても 呆けてしまうことも、心が深く沈んでしまうことも、  
金銭的に行き詰まることも・・・ 「人生いろいろ」とはよく言ったものです。

人間はパーフェクトな存在ではないのですから、完璧な人生を全うしようと
思わない方がいいのでしょうか?

このところ、《数独》がマイブームです。
新聞に毎日掲載されるようになった折に、最初は妻が手を出して
毎日盛んに数字とにらめっこしていました。

僕は根っからの文学青年(のなれの果て)ですので最初は妻の誘いにも乗らず
無視していましたが、とうとう或る日 未知への興味に負けてしまいました。
初体験の印象が強烈だったので そのまま虜になりました・・・

というのも問題を解いた時の脳内の達成感が
アスリート系のものと違っていたのです。
どこか脳内のずっと未使用部分が再稼働したみたいで、
埃やカビのようなものが一気に飛び散った感覚でした 
ビギナーズ・エンドルフィンでしょうか。

毎朝妻が新聞に掲載された問題を書き写して渡してくれます、
( 妻は新聞に直接書き込んでいます )
さすが文学青年だけあって、いつも妻の2~3倍の時間をかけて問題を解く僕ですが、
一昨日の問題はなんとしても解けません。

定期的に通っている整形外科から帰った午前11時から夜の11時までの
12時間懸命にチャレンジしましたが解けません。
途中2回ほどオリジナル問題を確認しましたが(妻と二人でそれぞれに)
間違いはない・・・こりゃ脳の一部が壊れてしまったと本気で心配しました。

もはやその日は諦めて眠ろうと思い念のためもう一度問題をチェックしたところ、
なんと数字が1個欠けていました 3度目のチェックでミスに気付いたわけです。


(赤字の⑦が欠けていたピース)

1個数字がないだけで問題は決して解けないのですね 
この発見すら実に新鮮な驚きでしたけど。

閑話休題
人生にもし何かが欠けていたら 
その人生が無意味になってしまうことがあるのでしょうか? 
例えば《数独》のようにですが?
僕はそんなことはないと信じています。
ただし 
今自分が手にしているものを大切にし、得られなかった または失ったものに
未練を持たず、いつも《感謝》の気持ちがあればです。

「人生に欠けたピース」なんてたくさんあります、 
「人生いろいろ ピースもいろいろ」ですから。

できれば誰かとお互いにその欠けたピースを補い合えるといいですね。

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