キルビジってなあに?

文字数 662文字

というわけで、これよりTRPG「キルデスビジネス」を始めるぞ!
どういうわけ!?
理由も内容もさっぱりわからないんだけど……
そもそもファンタジー世界の俺たちが現実世界のゲームを遊ぶという時点で設定に無理があるよな。
メタいですねえ。
君たちの雇い主で魔女のルル嬢が世界の外で執筆されたこの書物が気になり、実際に我々に遊んでみてほしいと言うのだ。
…という理由も用意して無くもなかったのだが、前置きが長くても仕方ないからな。
それにしたってもうちょっと自然な導入にしてよ!
 
リアリティーショーRPG キルデスビジネス。
舞台は地獄。君たちプレイヤーはヘルPに地獄へ連れてこられ、番組に出演してそれを盛り上げてもらうことになる。
ヘルPというのはこのゲームにおける進行役のことでもある。今回は私、ハイドラがその役を務めよう。
ヘルPってどういう意味ですか?
ヘルポポイ、略してヘルPだろ。
なわけあるか!ヘルプロデューサーだ!
悪魔の番組プロデューサーだぞ!あとその名前で呼ぶんじゃない!
その番組って、具体的に何をするの?
殺人。
えっ?
殺人。
わあ物騒。
興味が沸いてきた。
えっえっ?な、なんでそんな怖いことしないといけないの?
番組内でポイントを稼いで勝つと願いを何でも一つ叶えてもらえるからだ。
勝つと?協力するゲームじゃないんですね。
システム的にはそうだな。TRPGだから勝つだけが目的ではないし、実際には殺さなくてもポイントを稼ぐことは可能だ。悪魔的には番組が盛り上がってくれればそれでいいからな。
何はともあれキャラクターを作成したまえ。シートを配るぞ。
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登場人物紹介

《ポポイ・ハイドレンジア》


紳士的でおよそ悪魔らしからぬ半獣悪魔。ちょっと偉そうに喋る。
ハイドラと呼ばれたいのだがほとんど呼んでもらえない。
本卓の進行役(ヘルP)を務める。

《シャオン・セルス・クルシア》


PL1。富豪の息子。喧しくて人懐こい。魔法学校をサボりまくってる不真面目な生徒。
シサーのことが好き。相手は突っぱねて来るけど、きっと照れてるだけだと思っている。

《ラケシス・ディモルフォセカ》


PL2。臆病で引っ込み思案な翼人。ルルという魔女に師事する見習い。翼が小さすぎて飛べないのが悩み。
成り行き(?)で巻き込まれたもののほんとは人前でキャラを演じるなんて恥ずかしい。

《シサー・ディモルフォセカ》


PL3。ラケシスの片割れ。傍若無人で天の邪鬼。
読書が趣味。シャオンが毎日のように五月蝿く騒ぎに来て全然本が読み進められないのがイヤ。

《シルヴァ・マーキュレータム》


PL4。幼い吟遊詩人。脳天気な楽天家。
昔大きな事故に遭い左半身を植物の魔物《ヤテベオ》に乗っ取ってもらってなんとか助かった。そのことはポポイ以外には秘密にしているが、いつもうっかり喋りそうになる。

《穂踏月香ヶ祐》


ホフミヅキ・カガチ。NPC役。おっとりして無口な魚人。感情は表情より触覚に出る。
戦闘になると普段の様子と打って変わってとても機敏。自らを鍛えるためよくフラスノエルと組み手をしている。

《フラスノエル》


NPC役。もふもふした体毛が特徴的な竜人の子供。やんちゃで好戦的な性格。
強そうな奴を見ると挑まずには居られない戦闘狂。

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