2シーン目 再びバス停にて。

文字数 1,114文字

2シーン目、引き続きサービスシーンだ。ラケシス頼む。
「テコ入れ」脱出できるといいな。
他人事みたいに…。
「赤い血と鉄のにおいに満ちた」「バス停」…またバス停だ…。
サービス内容は「恋愛系サービス」の「キスシーン」…!?
え!いいな!そんなサービスあるんだ?
全然良くない!ここ同性しか居ないでしょ!?
いえいえ、ヘルピープルのコア層にクリーンヒットしますよ。
視聴者を取り戻したいシーンでコア層狙ってどうすんの。
「ラケシスさんも可愛らしい容姿をしてますし、大丈夫ですよ!行けます!こちらを着ていただけるとぱっと見少女ですよ!」という具合にシサーの着ているような服を用意しよう。
…とても傷つく。
兄弟、別に普通のキスシーンじゃなくていいんじゃない?ほっぺにしようが間接だろうが投げようがキスはキスでしょ。
う、うん…ちょっとは難易度…下がる…?
相手は…カガチ君にしようかな…?
!?
あ、あのっ、カガチ君も嫌だとは思うけど…ほかに接点があるキャラクターが居なくって…!
いや、大丈夫。びっくりしただけ。
バス停で適当な相手を倒してる。
そのせいでこんな惨状なのか…。
「か、カガチ君、あのっ!」
後ろから呼びかけるね。
「…ああ、さっきの」
ラケシスの恰好が違うことに女の子だったのかなって思う。
え、僕結局着てるの?
視聴者に勘違いしてもらった方がヘルPも都合がいいかもしれない。
なんでこのメンツを集めたの?って話なんだけど。
…もういいや、早く終わらせよう。
「あの、さっきはありがとう。とっても美味しかった。お礼…にはならないかもしれないけど、焼き菓子を作ってきたんだ。受け取ってもらえるかな…?」
頷いて受け取る。
で、渡すときに編集で料理中の映像が流れるの。それで、えっと、美味しくなあれって…。
料理に愛情込める奴な。食材に投げキッス。
そんな感じ…は、恥ずかしい…!
すっごい恋する乙女みたいになってるけどいいのか…?
も、いいから判定させて!!
いいんじゃないか?コア層が釣れたかはたまた男女の恋愛に見えたか判定だな。
ん、指定特技は3/小道具。
《剣》から《帽子》までは2マスだね。
指定特技()
目標値7
3+5=8 成功!
良かった…【ソウル】がプラスになる!
ではほのぼの(?)とした少年少女(18歳)のやりとりにヘル視聴者は興味を持ったようだ。【視聴率】20%と100【ソウル】!
【視聴率】20%→40%
「テコ入れ」終了!
「テコ入れ」終了でさらに100【ソウル】!
これ、途中から番組を見たヘル視聴者にずっと性別を勘違いされたままになるね?
大丈夫大丈夫、僕もそうだから。
だから一緒にしないで!!

現在の【ソウル】

シャオン:350
ラケシス:150
シサー :-50
シルヴァ:850
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登場人物紹介

《ポポイ・ハイドレンジア》


紳士的でおよそ悪魔らしからぬ半獣悪魔。ちょっと偉そうに喋る。
ハイドラと呼ばれたいのだがほとんど呼んでもらえない。
本卓の進行役(ヘルP)を務める。

《シャオン・セルス・クルシア》


PL1。富豪の息子。喧しくて人懐こい。魔法学校をサボりまくってる不真面目な生徒。
シサーのことが好き。相手は突っぱねて来るけど、きっと照れてるだけだと思っている。

《ラケシス・ディモルフォセカ》


PL2。臆病で引っ込み思案な翼人。ルルという魔女に師事する見習い。翼が小さすぎて飛べないのが悩み。
成り行き(?)で巻き込まれたもののほんとは人前でキャラを演じるなんて恥ずかしい。

《シサー・ディモルフォセカ》


PL3。ラケシスの片割れ。傍若無人で天の邪鬼。
読書が趣味。シャオンが毎日のように五月蝿く騒ぎに来て全然本が読み進められないのがイヤ。

《シルヴァ・マーキュレータム》


PL4。幼い吟遊詩人。脳天気な楽天家。
昔大きな事故に遭い左半身を植物の魔物《ヤテベオ》に乗っ取ってもらってなんとか助かった。そのことはポポイ以外には秘密にしているが、いつもうっかり喋りそうになる。

《穂踏月香ヶ祐》


ホフミヅキ・カガチ。NPC役。おっとりして無口な魚人。感情は表情より触覚に出る。
戦闘になると普段の様子と打って変わってとても機敏。自らを鍛えるためよくフラスノエルと組み手をしている。

《フラスノエル》


NPC役。もふもふした体毛が特徴的な竜人の子供。やんちゃで好戦的な性格。
強そうな奴を見ると挑まずには居られない戦闘狂。

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