4シーン目 再び屋上にて。

文字数 1,050文字

メインフェイズ1サイクル目の最後はラケシス、引き続きサービスを頼む。
う、うん。えっとサービス内容は…
(コロコロ…)「旅行系サービスシーン」の「名物料理の紹介」
…名物料理って、何?
飯なんかちんたら食ってたら俺らにぶん殴られるだろうな。
ただの通り魔じゃないですか。
とりあえずシーン表を…(コロコロ…)
「アナログテレビが山と積まれた」「屋上」
眼鏡かけなきゃって気がする。
ゲーム違いです。
…ご飯に時間をかけられないなら、いいものがある。
え、ほんと?
「サービス」の相手はカガチでいいのか?
うんそれはもちろん。ひとまずシーンに出ていこうかな。
包みを抱えてテレビに座ってる。
「それが名物料理?」
(頷く)
おもむろに包みを開ける。中から手のひら大の真っ黒な塊が出てくる。
!?
辺りのアナログテレビから流れる番組。その光を反射して塊は怪しげに輝く。
待て待てそれ食べ物なの?
爆発的な味がしそう。
えっえっ?それ僕が食べてレポートしないといけないんでしょ?
及び腰のラケシスを捕まえて…口にねじ込む。
「もごっ」
死んだか?
殺すな!
「……」
「……」
「…おいしい」
えっ!?
黒い表皮を齧ると白く粒々とした中身と塩味の利いた朱色の肉片が…
「お海苔に包まれた固めに炊かれたご飯と、具材の濃い目の味付けがベストマッチ!」
おにぎりだこれ!?
携行食にはぴったりですね。
それが名物でいいんですか?割と普通っていうか…。
…中身が特殊とか。別に魚の身だとは言ってない。
また怖くしないで!?
そろそろ判定していいんじゃないか?
んっと、6/願望で判定。
ラケシスと一緒、《強化》。
じゃあ目標値5だね…出るかなあ(コロコロ…)
3+4=7、成功
二人がほのぼのと食事をするシーンにヘル視聴者はほっこりしたようだ。
【視聴率】20%と100【ソウル】獲得!
【視聴率】20%→40%
「テコ入れ」終了!
更に100【ソウル】のボーナス!
なんとか初期値に帰ってこれたね。
…ところでこれ、サブプロット間に合うの?
サービスまみれの上2回以上交流が必要な回収人ばかりだからなあ…全員がこのセッション中にというのは無理だろう。特にラケシスとシルヴァは、標的戦後カガチが生き残っていないと達成不可能だな。
ボクは自分のを諦めてシサーのサブプロットに乗っかった方が堅実かもしれないですね。
僕のダイス死んでるから何とも言えないけどね…。
うだうだ考えるのは後だぜ!次は護衛天使戦だ!全員ぶっ飛ばしてやるからかかってこい!

現在の【ソウル】

シャオン:400
ラケシス:200
シサー :0
シルヴァ:250
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登場人物紹介

《ポポイ・ハイドレンジア》


紳士的でおよそ悪魔らしからぬ半獣悪魔。ちょっと偉そうに喋る。
ハイドラと呼ばれたいのだがほとんど呼んでもらえない。
本卓の進行役(ヘルP)を務める。

《シャオン・セルス・クルシア》


PL1。富豪の息子。喧しくて人懐こい。魔法学校をサボりまくってる不真面目な生徒。
シサーのことが好き。相手は突っぱねて来るけど、きっと照れてるだけだと思っている。

《ラケシス・ディモルフォセカ》


PL2。臆病で引っ込み思案な翼人。ルルという魔女に師事する見習い。翼が小さすぎて飛べないのが悩み。
成り行き(?)で巻き込まれたもののほんとは人前でキャラを演じるなんて恥ずかしい。

《シサー・ディモルフォセカ》


PL3。ラケシスの片割れ。傍若無人で天の邪鬼。
読書が趣味。シャオンが毎日のように五月蝿く騒ぎに来て全然本が読み進められないのがイヤ。

《シルヴァ・マーキュレータム》


PL4。幼い吟遊詩人。脳天気な楽天家。
昔大きな事故に遭い左半身を植物の魔物《ヤテベオ》に乗っ取ってもらってなんとか助かった。そのことはポポイ以外には秘密にしているが、いつもうっかり喋りそうになる。

《穂踏月香ヶ祐》


ホフミヅキ・カガチ。NPC役。おっとりして無口な魚人。感情は表情より触覚に出る。
戦闘になると普段の様子と打って変わってとても機敏。自らを鍛えるためよくフラスノエルと組み手をしている。

《フラスノエル》


NPC役。もふもふした体毛が特徴的な竜人の子供。やんちゃで好戦的な性格。
強そうな奴を見ると挑まずには居られない戦闘狂。

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