雲のごほうび(1/3)

文字数 222文字

毎朝
ベランダから
挨拶する
ごほうびなのか
雲が
垂れてきた

手を皿にして
受け止める

迷っている
うちに
カタチが崩れ
消えていく

胃腸が
弱いので
迷いに迷ったが
舐めてみる

甘さを
期待したのに
無味
無香

はじめての
雲は
あっけなく
終わる

本当に
雲だったのだろうか?

部屋に
戻ろうとしたら
体が
ふっと
浮いた

ベッドに
寝転んだら
ふわりと
浮かんだ

これなら
良く
眠れそうだ

やはり
雲だったのだと思う

僕は
あまりに
気持ち良くて
睡眠不足を
短時間で
解消する

雲の
ごほうび

ぐっすりと
眠りながら
雲は漂っている
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