第3話

文字数 378文字

∉と¶は若者の姿に化け、本物の金を貯めるために宅配のアルバイトを始めた。河原町のアパートの一室を借りて、ふたりで住んだ。秋になり年が明け、作者の知力ではここで合ってるのか定かではないのだが、彼らは京都大学工学部物理工学科を受験し、合格した。受験勉強などもちろんしていないが、彼らには問題用紙を見た瞬間に回答がわかったので、合格はわけもなかった。

∉と¶は京大で研究に勤しみ、合間に女子学生とちょっと楽しんだりして、4年が過ぎた。卒業後は2年間、大学院で学んだ。彼らはJAXAに入るため、かような努力をしたのである。こんな回り道をしなくても最初からサッサとJAXAに行けばいいやん、という感じだが、彼らは「キャンパスライフ」というものを味わってみたかったのであった。

あっけなくJAXAの内定をもらった∉と¶であったが、¶が、どこか浮かない顔をしている。
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