第2話

文字数 374文字

昨年、祇園でどんちゃん騒ぎをしたあと、如意ヶ嶽に戻ると麓に数台のパトカーが停まっていた。立入禁止の札をくぐり、宇宙船を停めた場所まで戻ると、そこは「もぬけのカラ」であった。その少し前、「大」の字が「太」になっているのを不審に思った京都五山送り火連合会のおっちゃんが、宇宙船を発見し、警察に引き渡したのである。

「これ、なんや。焼きそばUFOの形に似てるけど」
「ほんまもんのUFOとちゃうんけ」

あたりは騒然となった。
余談だが、「大」を「太」または「犬」に変えるべく如意ヶ嶽に向かった京大生の一行は、警察がうようよしていたため、諦めて帰った。

いくら宇宙人でも、空中から宇宙船を出せる技術は∉と¶には無かった。故郷の星に帰るには、乗ってきた宇宙船が必要であった。
宇宙船は筑波のJAXAに運ばれたという。

JAXA(宇宙航空研究開発機構)
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