魔法少女の秘密
文字数 1,745文字
ドンドン!
拳を固めてガラス壁を何度も叩くミサキ。しかし、壁面はビクともしないばかりか、向こう側の誰にも物音が伝わっていないようだ。
拳を固めてガラス壁を何度も叩くミサキ。しかし、壁面はビクともしないばかりか、向こう側の誰にも物音が伝わっていないようだ。
高く持ち上げられたマリヤの尻に、指を入れてほじりつつ若い男が顔を近づけチョブチュバと下品な音を立てて吸引する。
すると彼女は大きな卵のような白い肉を震わせて身悶えするのだ。
すると彼女は大きな卵のような白い肉を震わせて身悶えするのだ。
ガラス面に鼻をつけ、声も枯れよと叫ぶミサキ。しかし、届かない。
と、そこに背後から声がした。
と、そこに背後から声がした。
ゲコッ……騒ぐのはご遠慮願いたいゲロ、お客様……
振り向くとそこには一人、カエルのような顔をした……いや、カエルだ。
離れた左右の巨大な眼、大きく裂けた口。
紛うことなきカエルの頭部をもった背の低い人間がいた。
離れた左右の巨大な眼、大きく裂けた口。
紛うことなきカエルの頭部をもった背の低い人間がいた。
ミサキは悲鳴を上げたいのをグッとこらえて、精一杯の勇気で睨み返す。しかし、返って来たのは間延びした呑気な口調の答えだった。
言われてみれば、魔物とは『物』がベースとなった姿なのだから、明らかに『カエル』がベースとなった姿のこの怪人物とは違う気がする。
しかし、一体何を言っているのか見当がつかない。
しかし、一体何を言っているのか見当がつかない。
ガラスの向こうを指さすミサキ。
と、再びミサキはガラスを破壊しようとする。今度は蹴りだ。
だが、結果は変わらなかった。ビクともしない。
だが、結果は変わらなかった。ビクともしない。
魔法のスクリーン――とは全然見えない。
まるで本当にすぐその向こうに人が息づいてるかのような情景の中で、マリヤが二人の男から尻孔をぐばっと拡げられて身体を反り返らせていた。
まるで本当にすぐその向こうに人が息づいてるかのような情景の中で、マリヤが二人の男から尻孔をぐばっと拡げられて身体を反り返らせていた。
身をくねらせる美少女の羞恥に歪んだ顔。屈辱に頬を伝う熱涙。
とても、望んでしている事とは思えない。
とても、望んでしている事とは思えない。
カエルがポツリと呟いた。
そう言ったあの寂しげな横顔。
ミサキは言葉を失った。そんな真実が隠されていたなんて思いもしなかった。
あまりの事に立ち尽くす。
だが……それでも……「マリヤを手伝いたい、助けたい」という最初の想いは失われなかった。
それが意味する事がわかっても。
ミサキは言葉を失った。そんな真実が隠されていたなんて思いもしなかった。
あまりの事に立ち尽くす。
だが……それでも……「マリヤを手伝いたい、助けたい」という最初の想いは失われなかった。
それが意味する事がわかっても。
その瞳に、持ち前の正義の光が灯る。
真実を知っても、たとえそれが淫らな地獄の様なものであったとしても、いや、だからこそ、マリヤの苦しみを同じように味わってでも、支えたい。
真実を知っても、たとえそれが淫らな地獄の様なものであったとしても、いや、だからこそ、マリヤの苦しみを同じように味わってでも、支えたい。
そして、終わらせるのだ。
マリヤの――否、全ての魔法少女たちの苦しみを。
そう心に決めた。もう、何も怖くない。
マリヤの――否、全ての魔法少女たちの苦しみを。
そう心に決めた。もう、何も怖くない。