第4話
文字数 1,159文字
その時、光太郎の目が紫色に怪しく光った。光太郎の視神経全ては、その時、境内の全ての動く生命体、物体、風、木々までもが察知できた。
「おおっ! なんか見えてきたぞ! この神社全部。あ、でも。その星宗さまっていう美女は、ここにはいないぞ。その人にお願いすれば、きっと鈴姉は……」
光太郎は自分自身の脅威的に飛躍した感覚に驚いて、しきりに目を擦りだした。
「おお、すげえーぞ。光太郎!」
「お主ら……もしや、破壊汚水に触れているな。それに、生命が進化しておる」
お婆さんは、ぶるぶると今度は震えるようになった。
光太郎と佳山は顔を見合わせた。
「破壊汚水? もしかして、あの空から降ってきたカプセルに入っていたのか?」
「そうじゃ。その水を浴びると正体不明な生物になって……死ぬぞ」
光太郎は驚愕の表情になったが、すぐに頷いた。
「お婆さん。なんで、俺たちはその血塗れの得体の知れない生物? 正体不明な生物? に、ならないんだ?」
「異常進化じゃ。稀に身体が破壊汚水に適応してしまうんじゃ。そして、姿、命、心はそのままだが、あらぬ力に心身が目覚めてしまう」
「へえーー、そいつはラッキー! カッコイイな」
光太郎が感激した。
佳山は「ヒューッ」と口笛を吹いた。
「若僧。名前を知らなんだな。遥々、ここ星降る神社へ来たのだから。名のらねば」
「え? ああ。梶野 光太郎」
「佳山 雄一」
「うん? 梶野? もしかすると、梶野 誠二郎さんの息子さんか?」
お婆さんの驚きの声に、光太郎も驚いた。
「父さんの名前だよ。それ」
「ふっふっふ。あの政府高官の。なら、これを渡しておいたほうがよいな。いやはや、僥倖じゃて」
「うん?」
光太郎はお婆さんから、血塗れの一枚の手紙を渡された。
光太郎は手紙を受け取ると、破れないようにと、ゆっくりと開けた。
その手紙は、血糊でべたべただったが、なんとか読める。
文字は、父さんの筆跡で殴り書きされていた。
「今すぐ、星宗さまを探せ」
「と、父さんに一体何が起きたってんだ?!」
「その星宗さまって、どんな人なんだ? 俺たち、探さないと」
佳山も申し訳ないといった顔をして、俺が開いている手紙を覗いている。
鈴姉……父さん……。
一体?
なんだってんだ!!
光太郎は、歯ぎしりして、地団駄した。
「落ち着けって、鈴姉は……もう無理かも知れないけど……。お前の父さんなら、まだ大丈夫かもしれないだろ? それに星宗っていう人に頼めば鈴姉が蘇るかも知れない!」
「……」
「さあ、帰るのだな。星宗さまは会えばすぐわかるだろう。星宗さまは、この世のものとは思えない存在じゃ。だが、鈴姉という人物は……まあ、星宗さまに頼んでみればよかろう。じゃがな、星宗さまでも、それは無理だろうなあ」
光太郎は突然、手紙を握りしめて来た道を駆け出した。
「おおっ! なんか見えてきたぞ! この神社全部。あ、でも。その星宗さまっていう美女は、ここにはいないぞ。その人にお願いすれば、きっと鈴姉は……」
光太郎は自分自身の脅威的に飛躍した感覚に驚いて、しきりに目を擦りだした。
「おお、すげえーぞ。光太郎!」
「お主ら……もしや、破壊汚水に触れているな。それに、生命が進化しておる」
お婆さんは、ぶるぶると今度は震えるようになった。
光太郎と佳山は顔を見合わせた。
「破壊汚水? もしかして、あの空から降ってきたカプセルに入っていたのか?」
「そうじゃ。その水を浴びると正体不明な生物になって……死ぬぞ」
光太郎は驚愕の表情になったが、すぐに頷いた。
「お婆さん。なんで、俺たちはその血塗れの得体の知れない生物? 正体不明な生物? に、ならないんだ?」
「異常進化じゃ。稀に身体が破壊汚水に適応してしまうんじゃ。そして、姿、命、心はそのままだが、あらぬ力に心身が目覚めてしまう」
「へえーー、そいつはラッキー! カッコイイな」
光太郎が感激した。
佳山は「ヒューッ」と口笛を吹いた。
「若僧。名前を知らなんだな。遥々、ここ星降る神社へ来たのだから。名のらねば」
「え? ああ。梶野 光太郎」
「佳山 雄一」
「うん? 梶野? もしかすると、梶野 誠二郎さんの息子さんか?」
お婆さんの驚きの声に、光太郎も驚いた。
「父さんの名前だよ。それ」
「ふっふっふ。あの政府高官の。なら、これを渡しておいたほうがよいな。いやはや、僥倖じゃて」
「うん?」
光太郎はお婆さんから、血塗れの一枚の手紙を渡された。
光太郎は手紙を受け取ると、破れないようにと、ゆっくりと開けた。
その手紙は、血糊でべたべただったが、なんとか読める。
文字は、父さんの筆跡で殴り書きされていた。
「今すぐ、星宗さまを探せ」
「と、父さんに一体何が起きたってんだ?!」
「その星宗さまって、どんな人なんだ? 俺たち、探さないと」
佳山も申し訳ないといった顔をして、俺が開いている手紙を覗いている。
鈴姉……父さん……。
一体?
なんだってんだ!!
光太郎は、歯ぎしりして、地団駄した。
「落ち着けって、鈴姉は……もう無理かも知れないけど……。お前の父さんなら、まだ大丈夫かもしれないだろ? それに星宗っていう人に頼めば鈴姉が蘇るかも知れない!」
「……」
「さあ、帰るのだな。星宗さまは会えばすぐわかるだろう。星宗さまは、この世のものとは思えない存在じゃ。だが、鈴姉という人物は……まあ、星宗さまに頼んでみればよかろう。じゃがな、星宗さまでも、それは無理だろうなあ」
光太郎は突然、手紙を握りしめて来た道を駆け出した。