文字数 263文字

 そしてそこから500メートルもしないうちに、なぜかパトカーと出くわし、私はノーヘルで警官に捕まった。
 そして容赦なく反則キップを切られた。
 ゴールド免許が途絶えることになってしまったのが痛恨の極みである。
 結局は正義に限らず何事も、めぐり合わせに尽きるのかもしれない。
 生きるということは所詮、理不尽と不自由の連続だといったら、乱暴で悲観にすぎるだろうか。
 
「かー、やってらんねえ!」
 警官の去ったあと、私は草叢に腰掛け煙草に火をつけた。
 そして、酒場にいるオヤジよろしく、今日の一連の出来事の記憶を食べることにした。




(了)
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