(二)-17

文字数 238文字

 寝泊まりするのは本堂とつながっている別棟の部屋だった。余っている部屋を貸してくれた。
 昼になると、和尚はときどき出かけた。法事や葬祭で出張するのだそうだ。袈裟を着てヘルメットをかぶり、原付バイクで出かけていく姿は、どこかシュールに思えた。
 和尚が出かけている間、本堂の掃除をした。大きな黄金の仏像やら何やらがあった。和尚はこの寺に一人暮らしだった。そのため本堂の掃除までは手が回らなかったらしい。仏像や仏具のほとんどはホコリを被っていた。だから掃除のしがいがあった。

(続く)
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