第3話
文字数 760文字
お兄ちゃんの自撮り写真、入手しました！
えっ、あっ。
……格好いい
（ピアスしてる！ あ、鎖骨……。胸元？ ちょっと待って）
好き……
（語彙力が消えてらっしゃる……）
はぁ。
これ、絶対自分のこと格好いいって解ってる顔だよね
待ち受けにするのでくださいと言ったら、その場で撮ってくれました
んん！
来週の試験の、お守り代わりに送りましょうか？
逆に集中できなくなりそうだから、試験終わってからでいいよ
改めて思うけど、翔くん、昔より身長伸びたね
店長さんより高いので、180は越えてますね
高身長でイケメンとか、反則じゃない？
お店のSNSでも、顔出ししてないのに、イケメン確定とか言われてますからね
たまにしかお店にいないせいで、見れたらラッキーという、座敷童子みたいな扱いされてるみたいですが
あ、良かった。会えてないの、私だけじゃないんだ。
……いや、別にさ、翔くん目当てで行ってるわけじゃないけど
ここでも幻の店員扱い
いつも行くわけじゃないから、会えないのは仕方ないけどさ
そういえば、お姉ちゃんって、お兄ちゃんの連絡先知ってるんですか？
お母さん達経由で一応。
まだ何も電話もメールもしてないけど
最初のメッセージも、何送ればいいか迷って、結局何もできないし
会えなくても、元気そうなら、それでいいかな
（これは思ったより、くっつけるまでのハードルが高そうですなぁ）
今週と来週の土曜日は無理だとして……。
来週の日曜日に、三人でどこか行きます？
えぇ？
お姉ちゃんの20歳のお祝いと試験終わり記念ってことで
理由つけて捕まえておかないと、お兄ちゃんに逃げられるでしょう？
え、あ。……うん、そういうことね。
翔くんのほうが、一緒に行くのが嫌じゃなければ、だけど
念の為、お兄ちゃんにも予定聞いてみますね
他の予定あって無理そうだったら、そっち優先していいよって、伝えておいて
