第5話 後宮とは?2
文字数 3,230文字
前回は、
後宮には、
まあそれが、抑止力にもなってるけど。
あいつらの存在が、すでにパワハラでセクハラでモラハラなのがバレるじゃないの。
さて。では、後宮の役割の説明。
簡単に言っちゃえば、皇帝の家庭がいくつもある状態。
正式な2号、3号が居るから、浮気にならないし、子供の頭数も確保出来る。
洋の東西を問わず、後宮の機能とはそう言うもんよ。
ただまあ、我が国においては女皇帝も存在するから、
となると、女皇帝の場合は、後宮に
政治的なバランスを取る為に、継室をって言う施策でもあるから。
ただ、正室候補群、継室候補群というのがあって、そこではコンスタントにお
今回の皇帝は女性だからとか、そんな理由じゃ、在庫ダブついちゃうのよ。
いや、引き取ってもらわにゃ困るんだわと。
基本、お互い信用取引でやってるんだから。
前例作るわけにも行かないし。
確かに、遅くに皇帝になった場合は継室は持たなかったりね。いわゆるツナギだとお互い見越してるから。
でも、外戚政治でやってきた国にとっては、それを今全部無くすのはなかなか難しいし。
実際の所、後継者問題をたった一人の皇后様にお願いする、というのは相当な重荷だし、お互いリスキーなのよ。
これは、やっぱり元老院派の後ろ盾があって、政治の基盤は元老院が行い、守りますよ、という表れでもあって。
だから、何だかんだ言っても、それを全部こなした琥珀様と、お側で使えた白鷹お姉様には誰も文句言えないのよね。
でも、相当、大変だったはずよ。
何せあの二人は、大戦に実際従軍して、前線に出て、終戦をさせて、戦後処理までしたんだから。
後宮ってやっぱり縦社会なのよ。
だから、ご寵愛度や貢献度で、順位が上がったり下がったりするんだって。
そうなると、各宮、つまりそれぞれのご継室様に分配される予算額も比例したと・・・。
つまり、服やお化粧品のブランドやら、お食事のおかずの質や数まで違うってこと・・・。
前はお昼前に総触れがあったじゃない?
全体ミーティング。
その時に"王様は昨夜は三妃様のところに行きました。そこそこ楽しかったそうです。今晩は行かないそうです"みたいなこと発表してたじゃない?
デリカシーないなあと思って辞めちゃったけど。
あれなんだって。
すでに三妃様しかいらっしゃならなかったし、翡翠様がサボりがちだから毎日行かない行かないって発表されるの嫌だろうからって、アンタ、言うのやめちゃったのよね。
そっかあ、あれは、もしご継室が複数いたら、朝から番付表見せられる、すごいマウント合戦の場だわ。
売り上げNo.1発表!みたいなさ。
妃様方とその女官からしたら、最っ高に楽しい瞬間よ。
モチベーション上がるわ、そりゃ。
とすると、そうか、三妃様が今推しだな!と各々が判断して、宮廷の人間関係、つまり政治が動くわけね。
そんなの言われたら困ります、なんて方がデリカシーない時代だったわけね。