一文小説集「月/赤ん坊/賭け」

文字数 171文字

【月】

 月食が起きる予定だった夜空を、刑務所の独房から、拘束衣を着せられた月が見つめている。



【赤ん坊】

 電車で目の前の席にいる女性が抱いていた赤ん坊がよく見ると人形で、あ、人形だ、と思っていたら、女性がその人形のファスナーを開けて、錠剤を取り出した。



【賭け】

 客全員がチップを賭けると、ディーラーは椅子に縛られた男の鼻に、胃カメラを挿入した。
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