『シリーズ 色』リブリオ出版

文字数 615文字

 授業の準備、教材研究のために図書館に通うようになりました。
 市内にある図書館のうち、3つの図書館へ行き、関連する本をそれぞれの図書館から10冊ずつ借りて家に持ち帰っていました。
 美術の専門書は高くてとても買えないものが多いので、図書館に支えられました。

 その中で特に印象に残っているのは、リブリオ出版の『シリーズ 色』です。こども向けの本で、「色が見える仕組み」や「色の不思議」というようにテーマごとに一冊ずつまとめられていて、科学的で端的。「色」についての学習の導入にぴったりだ! と思いました。そして、この本の内容をアレンジして教材を作りました。

 中学1年生の最初の授業。
 私としては「美術に対する苦手意識を払拭したい」という思いがありました。
 美術は、上手い下手だけで終わる教科ではなく、理屈を理解すればセンスがなくても太刀打ちできる! ということや、作品表現だけでなく理論を理解することも美術につながるんだということを伝えようと教材を研究しました。

 「補色残像」の実験は入学したての緊張した心をほぐし、「色って不思議だなぁ」という興味付けに大活躍してくれました。そのまま色の三要素の学習にスッと入れるのです。

 「色」は暮らしのなかでも工夫されて使われていることなど、生徒が少しでも美術を身近に、そして「できるかも!」「やってみたい!」と思えるように……と。

 『シリーズ 色』は私に授業づくりの楽しさを教えてくれた本です。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み