ひびのにっき 2021/10/2 秋のきらめきと物語の創作

文字数 795文字

気がついたら、もう10月でした。早いなあ。
田んぼの稲刈りの風景、ススキの光る瞬間。あたりが金色に輝いてそれはうつくしく、自然豊かな場所に住んでいてよかったなあと思う瞬間です。







今年もあと三か月。性懲りもなく、文章を書いています。
文章を書くのは、大変ですね。特に物語。
普通に、平日に労働しているとそれはそれで非常に大変だし、苦労するけれど、時間が経てば一応は開放されます。そして賃金が発生する。

他方、物語を書くということは、自分の内面に留まり続けて苦しいのです。
これが食べ歩き記事やイベントレポートや読書案内ならば、外に開かれているから良いけれど、物語、小説、は苦しいですね。
労働している方がまだ楽で、自分と対峙して物語を書いて、さらにそれで対価を得る、というお仕事はなかなか難しいだろうな、と思っています。

平日労働してるから、とても物語を書ける時間がない!などと思ったこともありますが、しかし、一時期労働をしていない時期に、物語を書けたかというと書けていません。
結局は、自分の内面と対峙して物語を創り出すのは、楽しいけれど苦しいのです。
時間が有限にあっても、それはそれで大変。

最近、古書店で購入した梅崎春生のエッセイを読んでいましたがこれがまあ、自分にピッタリで。


三十二歳になったというのに
まだ こんなことをしている

二畳の部屋に 寝起きして
小説を書くなどと力んでいるが
ろくな文章も書けないくせに
年若い新進作家の悪口ばかり云っている



雑巾にでもなって
生れてくれば よかったのに
人間に生れて来たばかりに
三十二歳となったと言うのに
俺はまだ
こんなことをしている
(『三十二歳』 梅崎春生)

あの梅崎春生がこう思うのか…と。
文学は因果な行為です。
でも、書きたいな。




最近、書いた文章に感想をいただけて嬉しかったです。
NOVEL DAYS上では、ビビリでコメント欄はなしにしていましたが、頑張ろう、と思えました。
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