第3話
文字数 267文字
棺の向こう側にある小さな祭壇の上には、ありさの笑顔の写真が飾られていた。
皆、悲しみに暮れ、テレビでは突然の訃報がワイドショーを賑わせている。
一人の警官が喪服姿のありさの両親の元へ歩み寄ってくると、この度はご愁傷さまですと深く頭を下げる。
「娘さんは運が悪かったのです。たまたま落ちてきたビルの破片の下敷きになり、レスキュー隊が駆け付けた時にはもう心肺停止状態でした。本当にお気の毒としか言いようがありません」
するとありさの母親は涙ながらにこうつぶやいた。
「あの……。娘はどうして、あれだけの大地震に気付かなかったのでしょうか?」
皆、悲しみに暮れ、テレビでは突然の訃報がワイドショーを賑わせている。
一人の警官が喪服姿のありさの両親の元へ歩み寄ってくると、この度はご愁傷さまですと深く頭を下げる。
「娘さんは運が悪かったのです。たまたま落ちてきたビルの破片の下敷きになり、レスキュー隊が駆け付けた時にはもう心肺停止状態でした。本当にお気の毒としか言いようがありません」
するとありさの母親は涙ながらにこうつぶやいた。
「あの……。娘はどうして、あれだけの大地震に気付かなかったのでしょうか?」