第4話

文字数 907文字

 カムカムエヴリバディるい編……最早主人公二人(るいとジョー)どっちも私じゃねえかよ!!問題にぶつかった。自分にはこれしかないと思うものを失う喪失体験は私が漫画を描けなくなったことに近い気がするのであった。
 第57話を観て最後のジョーの演技は圧巻のものであり「だから演者がオダギリジョーなんだ……」と納得した(今までも佇まいで充分に思い知ってるが)眼差しは冷たいが口はわなないてる。こんなん演じるのかよ?
 正直に言うと大阪編でるいが出てきて最初観た時「私じゃねえか?これ?」とは思っていた。しかも、彼女を救ったのは人の心に聡くて優しく誠実であったジョーである。私も一緒に救われた感が凄い。そして「自分にはトランペットしかない」と思ってるジョーからそれが取り上げられ、彼は平たく言うと「もう愛されない」と思ったのである。自己肯定感などというものは持ち合わせておらぬ……わかりみが深すぎ。しかし、一方で「るいが愛してるのはポンコツでも優しくて誠実なジョーなんよ……」と思ってしまう。それが自分にブーメランである。あうう……。
 心に傷を持ち似た者同士であったるいとジョー。その虚構でしかない人物がトンデモ演者、深津絵里オダギリジョーの体を通して説得力を持って存在している。それが制作スタッフの技術力に結集され更に物凄い説得力を得ている。
 私は何を見させられているのだろう……?
 二人分のトラウマを抱え持ってる私も何なんだ?状態だが、それを綺麗に分解して再構築されてるかのような物語なんてこの世に存在できるのかよ?凄い!
 これからの展開は闇落ちジョーとそれを救わんとする、るいトミーベリー奈々の戦いである。予告ではるいが母から受け継いだアレも登場するし、ドジっ子ジョーも垣間見れた(勿論怖いところも……)
 長く生きてるといいこともあるね!……と思わざるを得ない圧倒的なドラマである。私は部屋の掃除をせねば!と朝から考えていたのだがカムカムエヴリバディを観て「それどころじゃねえ!!」と魂が言ったので、サボってこんな文章を書いているのであった。生活に支障が出るレベルの作品である。こんなんでひなた編はどうなっちゃうのだろう?
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