第6話 酒と涙と私とTwitter

文字数 1,941文字

私は自他共に認めるお酒好きだ。飲み会が好きと言うよりもお酒そのものが好きなので、よく自分の好きなお酒を買って来ては自宅で晩酌する。
それはいいのだが、大体自宅で一人で飲んでいたりすると、ある程度飲んで楽しくなってきた頃に、そのまま言いたい放題をTwitterに書き込んでしまう癖がある。

 幸い、普段からネット上で人の悪口や下ネタ、ネガティブな発言など聞いた側が不快になる様な発言をしない事と、汚い言葉や下品な言葉は使わない事を心がけているので、どんなに酔っ払っていてもそのような類の書き込みを投稿してしまう事はほとんどない。

 ただし、よくやってしまうのが普段から思っている事が、抑制が外れることによってTwitter上に言いたい放題の本音を流出させまくってしまう事態、または一体どっからこんな発言が出てきたのかと不思議に思う様な、摩訶不思議なストーリーが展開されているような事態と化している事なのだ。

 あぁまたやっちまったなぁ。。。その時は楽しくても翌朝、何かとんでもない発言をしてしまったような気がして、かなり死にたい程恥ずかしい気持ちになる。Twitterから「いいね」「リツイート」の通知が来るも、開けて読み返すのが怖くて大抵は夜まで、酷いと次の日まで開けられない。

 それでも、勇気を出して開けてみると大抵は酷い事にはなっていなくて、書いてある内容は至ってまともな事が多いし、へべれけで「こんな事書いたっけ?」状態にもかかわらず文章はしっかりしているのでほっとする事がほとんどだが、さらにいいねが沢山ついて居たりすると嬉しいやら恥ずかしいやらで、慌てて謝罪ツイートをすることもしばしばである。

 それについて、後日友人と会ったりなんかした時に「酔っ払っている時の君のツイートが面白い」と割と評判になっている事が多いからまた、複雑な気持ちになるのだ。

 思えば、いつからそんなに飲むようになったのか。別に20歳になったばっかりの頃からよく飲酒していた訳ではなかった。
 むしろ、大学を卒業するまではほぼ飲み会でしか飲まなかったし、上京して何年かはビールすら苦手で大体チューハイとかカクテルがメインだった。友人のバーには時々通って居たけど、自宅ではそんなに晩酌する方ではなく、アイスコーヒーばかり飲んで居たような気がする。

記憶にある限りだと、大体2011年くらいから、自宅でも晩酌するようになったんじゃないかと思う。
 そうだ。氷結が自宅での晩酌用のお酒として最初の頃に常用し始まったお酒だった。同じ氷結でも本当に21歳くらいの頃は、ももとかぶどうとか、比較的甘いやつしか飲めなくて、グレープフルーツやレモンの氷結はそれから2年くらいかけてやっと好きになれたくらいだった。
 今ではすっかりその逆だ。日本酒やらビールを好きになってしまうと、かえって甘いお酒がダメになったので、最近ではカクテルをあまり飲んでいない。

 飲みながらTwitterいじってると、タイムラインに出てきた久しぶりに見る人なんかに結構絡んでたりしてるし、別にこれは思っていても言わなくてもいいかなと思う事を言ってしまっていたりする。

 それだから翌日、Twitterを開くのが怖くて、そのまま夜になってようやく開ける、という事がたまにあるのだ。
  記憶がないうちに何やら色々垂れ流しでツイートしているんだから、そりゃ開けるの怖いって。 だってまず、何を書いたのか憶えていないのだから、もしかすると飲んだ勢いに任せてとんでもない事を言ってしまっていたりしてるかもしれない。

 アホは死ななきゃ治らないと言われているが、多分その通りだろう。散々こんな経験をしてるのに、このエッセイを書いている現在少しも治っていないどころか悪化しているような気さえする。
 この反省文を読んで治りたい。果たして治るだろうか。まあ、まだ削除しないと問題になるような事は書いていないのでよしとするか。

 脳科学的にも分かってはいた。大脳新皮質のマヒにより思考回路がそのままぶちまけられている。文脈だけはしっかりしているところがまたすごいのだ。書いた本人は何を書いたのか全く覚えていないというのに。だが、それにもかかわらず沢山のイイネが付いている通り、読んだ友人達は口々に面白いと言ってくれるのが救いだ。

 ここまで来たらもうお茶など濁さなくていいじゃないか。だいたい、色々考えてるくせに思考量に対しいてのアウトプット量が少なすぎるんだと思う。だから飲んだときにこういう事になるンじゃないか。普段から自分の考えをアウトプットする事は全く悪いことではないのがよく分かる。
 だが出来れば、このような形ではなくまともな状態のままアウトプットしたい。





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