第3話 そういえばまだだったね、自己紹介。

文字数 1,058文字

 エッセイを読むからには、書き手がどういう人となりなのかをある程度知って、書き手についての予備知識が多少あった方が読む側は楽しめるんじゃないかと私は思っている。
 そうは言っても、いきなり第一話が自己紹介というのはどうなんだろうと思ったので、敢えて第3話くらいに書いてみようと思った訳だった。

 そう、まだでしたね、星詠についての自己紹介。

 私は茨城県の水田地帯に生まれ、稲作や山林、カエルの鳴き声なんかと共に育ってきた。幼少の頃からとにかく本を読むのが好きで、子供向けの本に飽き足らなくなると、漢字が分からないながら親の持っている医学書やら哲学書までも読み漁る子供だった。
 とにかく読書量が異常な子供だった。だからなのか、学校では国語は勉強しないでもぶっちぎりに出来た。そしていつしか、自作の物語を書くようになっていた。

 小説家になりたいと思うようになったのは、大体10歳くらいの頃だったと思う。その時はまだ漠然とした図しか描けていなかったが、とにかく読むのも書くのも異常なくらいに好きになっていた。
 しかし、14歳の時にそれは一つの転機を迎える。4歳からピアノを習っていた影響もあったのだが、シンガーソングライターになりたいと思うようになった。
 そこからは小説を書くよりも作詞作曲に傾倒するようになり、いつの間にか将来の夢が小説家からシンガーソングライターにすり替わっていた。

 だが、小説家やシンガーソングライターになりたいと両親に話したらこれが断固反対された訳だ。両親は教育熱心な方で、こと母親は、当時の女性としては珍しく、国立大学の理系の学部を卒業していた。
 そんな訳で、私はいわゆる進学校に進み、学業をしっかり修めながらこっそり、シンガーソングライターになるべくその道を開拓することにした。
 大学在学中からレコード会社のオーディションを受け始めた。そうしたら今私の所属する音楽団体の名が検索のトップに出てきたのだ。

 これがきっかけでまず、大学卒業と同時に上京し、シンガーソングライターとして本格的な活動を開始することとなった。
 小説は、その傍らで書いていた。その傍らで書き、上京から10年くらい経ってから、Amazon電子出版サービスで出版に漕ぎつけた。星詠エマ誕生の瞬間だった。
 時代がこんな風に良くなってくれたお陰も多々あるが、なりたいものになりたい気持ちをどこかで諦めてはいなかったから、星詠エマも誕生したし、シンガーソングライターにもなれているのは間違いないと思う。

 まず私の自己紹介はこんなところか。
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