洒落た店

文字数 367文字


 お洒落なお店というのは恐ろしい。僕が本日訪れた店もなかなかのものであった。ナチュラルさを売りにしたオーガニックヘアケア商品のお店で、店内はチルアウトの曲が流れ、ユーカリのアロマが焚かれている。店員さんは白いシャツの制服を着てシンプルな化粧を施し皆美形。普段は立ち寄らないタイプの店だが、どうしても欲しいヘアトリートメントがあったのだ。「何かお探しですか。」ヒェッ突然話しかけられた。気が動転していたのだ、だからこんなことを「母のプレゼントを。」いいえ自分用ですとはもう言えず「あの…トリートメントはありますか。」「ございますよ。」ヘアトリートメントを一つ選んで、謎の茶番ももうお終いだと心穏やかに会計へと進んだ。「ラッピングも無料でできます!」ヒェッ「お願いします。」ラッピングをされた"自分用"のトリートメントを持って僕は帰った。
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